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マ 大丈夫です。
ドクター、まだですか！？
ロ ＿来るぞ、準備はいいか！
ロマンの声にその場に緊張感が漂う。
ラ …こんにちは、皆さま。
寂しい夜ね。
ジャ ＿何者ですか、貴女は。
ラ 何者…？
そうね、私は何者なのかしら。
聖女たらんと己を戒めていたのに、
こちらの世界では壊れた聖女の使いッ走りなんて。
ジャ 壊れた聖女…。
ラ え、彼女のせいで理性が消し飛んで
凶暴化してるのよ。
今も衝動を抑えるのに割と必死だし。
困ったものね、まったく。
だから、貴方たちの期待はありがたいけど、
味方になることはできないわ。
気を張ってなきゃ、貴方たちを後ろから攻撃する
サーヴァントが味方になれるはずもないでしょう？
ジャ では、どうして出てきたのです？
ラ …監視が役割だったけど。
最後に残った理性が、貴方たちを試すべきだと囁いている。
貴女たちの前に立ちはだかるのは”竜の魔女”。
究極の竜種に騎乗する、災厄の結晶。
私ごときを乗り越えられなければ、
彼女を打ち倒せるはずはない。
私を倒しなさい。
躊躇なく、この胸に刃を突き立てなさい。
我が真名はマルタ。
さあ出番よ、大鉄甲竜タラスク！
ロ マルタ…聖女マルタか！？
気を付けろ、みんな！
彼女はかつて竜種を祈りだけで屈服させた聖女だ！
その彼女がサーヴァントという事はつまり＿
ラ 我が屍を乗り越えられるか、見極めます＿！
ロ ドラゴンライダーだ…！
マルタとの激戦を繰り広げ勝利した。
ラ …そう。ここまでね。
ジャ マルタ。貴女は…。
ラ 手を抜いた？
んな訳ないでしょ、バカ。
これでいい、これでいいのよ。
まったく、聖女に虐殺させるんじゃないってえの。
…いい、最後に１つだけ教えてあげる。
”竜の魔女”が操る竜に、貴方たちは絶対勝てない。
あの竜種を超える方法はただ１つ。
リヨンに行きなさい。かつてリヨンと呼ばれた都市に。
竜を倒すのは聖女ではない、姫でもない。
竜を倒すのは、古来から”竜殺し”(ﾄﾞﾗｺﾞﾝｽﾚｲﾔー)
と相場が決まっているわ。
タラスク、ごめん。
…次は、もうちょっと真っ当に召喚されたいものね。
そう言い残しマルタは消滅した。
ジャ …聖女マルタですら、逆らえないなんて…。
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作者名：o｡Reona｡o | 作成日時：2017年3月28日 1時
