溺れるほど(４) ページ25
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ラーメン屋からの帰り道。
皆んなとは別れて、Aと２人きり。
これは別にトクベツなことじゃなかった。
昔から俺とAの家は方向が同じだったから遅くまで遊んだ時とかはこうやって２人きりで帰ることがほとんどだった。だいたいいつも、あの公園のブランコで寄り道してから帰るんだけどね‥‥。
そんなことを考えながらAと隣同士で歩く。これも４年ぶり。俺よりちっちゃいAの歩幅に合わせていつもよりゆっくり歩くこの感じ。全部が愛おしい。酒のせいもあって今日はなんだかこの想いを吐き出してしまいそうになった。‥‥‥言わないけど。
「優太、髪、金だねぇ〜‥‥」
かわいい。A、酔ってんの？
いつもより舌足らずな喋り方で、ニコニコしながら俺の髪をサラサラと撫でる。
「Aは、黒だね」
「うん、染めよっかなぁ？」
「黒がいいよ。‥‥似合ってるよ」
きっと金だってなんだって、Aは似合うんだ。
だけどずっと黒のままでいて欲しかった。なににも染められない真っ白なAで‥‥、だけど‥‥この４年できっと彼氏もできたんだろうな。‥‥‥。Aは、‥‥‥誰かに抱かれたのかな。そりゃぁこんな可愛かったら男はほっとかねぇよな‥‥‥。そんなことを思ったら顔もわからないそいつへのイライラが無性に募ってしょうがなかった。俺はAのなんでもなく、ただの「友達」に過ぎないのに。
そんなに好きなら、告白しろって話なんだよね。‥‥‥いや、したんだよ。フラれたの、きっぱり。「ゆうたとは良い友達でいたい」って、そんな言葉で。友達なんて‥‥有り得ねぇよ、悪いけど俺はAのこと１秒たりとも逃さず女として見てる。酒飲み過ぎたら、きっと理性を失ってAに思いっきりキスしてると思う。そんなギリギリのとこを俺は歩いてるんだ。
わかる？A。俺はAのことが好きで好きでたまんないんだよ。
そんな気持ちを心の中で何度も唱えながらAをじっと見つめてみれば何か伝わるんじゃないかと思うけど、Aはこてんと首を傾げるだけでなんにも伝わる様子はなかった。
俺は心の中でまたため息をついたものの、今はとにかくこうやって近くに居て笑ってくれるだけで幸せだと思った。だって今までは大阪にいたんだよ？‥‥地元に居てくれるだけ最高だ。‥‥うん。欲張るな佐藤優太。
俺はそう自分を抑えて静かにAを家まで送った。
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みく(プロフ) - 05410さん» ご返信ありがとうございます！そしてそして更新もありがとうございます♡！！！ここ最近で1番テンション上がりました（笑）楽しみすぎて逆にまだ読めていませんが大切に読ませて頂きます！！！これからもご自身のペースで無理はなさらず！！応援しています♡ (2022年10月7日 16時) (
レス) id: 664af2be8c (このIDを非表示/違反報告)
05410(プロフ) - みくさん» コメント有難うございます！♡なんと、私もいちごみるくのひゅうが君視点書けたらいいなぁと思い下書き進めていたのでビックリしました！！ちょっと長いですが、更新しましたので是非楽しんでくだされば嬉しいです♡これからもよろしくお願いします！♡ (2022年10月6日 14時) (レス) id: 40ea45267b (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 主さんのお話どれもどれも最高です！！「いちごみるく」本当に本当に好きで、もし機会があったらその後のお話とか、ひゅうがくん目線のお話とか読みたいです！これからもお話楽しみに待っております！！ (2022年10月5日 7時) (レス) id: 664af2be8c (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - こんにちは！いつも楽しく読ませて頂いています！こちらの短編もゆうたくんのお話も大好きです！！！応援してます！！！！ (2022年10月5日 7時) (レス) id: 664af2be8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：05410 | 作成日時：2022年5月14日 22時
