【SLH】私とみんなのしぇあはうす！〜その2〜【短編集】

ランジェリー　SHIRAHAN ページ4

A視点

「なんで俺が入らんといけんの…ッ」

「いいじゃん、別にシラハンの選ぶわけじゃないんだから」

ショッピングモールにあるランジェリーショップ。

もうまともな下着が無いのをシラハンに指摘されてやってきた。

彼を連れて来たのは、半分腹いせと嫌がらせである。

「ねぇ、これどう」

私が手に取ったのは、真っ赤の下着、真ん中に白のリボンがついていて可愛らしい。

「ちょ、そういうの俺に聴くのどうかと思うけど―――」

バッと目を両手で覆って見ないようにするシラハン。可愛いやつめ。

「御試着なられますか―――？」

「ああ、お願いします。ついでにサイズ、測ってもらって良いですか」

と、店員さんと話していると、シラハンはだんだんと店から離れて行こうとしている。

「彼氏さんですか？」

店員さんにきかれたので、少し大きめの、彼に聞こえる位の声で

「えぇ、私の片想い中ですけどね」と答えてみる。

びくり、と肩を揺らしこっちをみてくる。

下着をひらひらとさせれば、再び顔を紅潮させて背を向ける。

「ん〜〜っ、どれがいいかな」

サイズを測ってもらったのち、シラハンを店内に引きもどして選ばせる。

サイズを言ってやっても良いのだが、それはなんだか恥ずかしい気がする。

「ね、これどう？」

白のレースのちょっとセクシーなの。上下セットだよ。と言うと「駄目」と、一言。

「なんで？」と聴くと「…他の人に見せそう」と少し心配そうに言う。見せるわけないじゃん…。

一体シラハンは私をなんだと思っているのか、なんて考えながら適当に漁る。

「…これ」

つん、と後ろからつつかれて振り返る。シラハンが顔を真っ赤にしながら持ってきたソレ。

「真っ黒じゃん。…もう一つは青？」

上下セットの二つ、いかにも、勝負！とか、やる気満々にしか見えないじゃないか…。

「青は…シラハンの色だから？」

こく、と頷く。本当に可愛い人だ。

「買ってくるね」

ひょい、とシラハンから取ってレジで精算する。

「ほ、ほんとに買って来たん」

驚いた様子のシラハン。

「だってシラハンが選んでくれたんだもん」

えへへ〜〜、と笑うと、シラハンは私の頬を、むにぃと、つまむ。

「…俺以外の日に着ないでね…」

と、心配そうなシラハン。

……本当にこの人は可愛い。

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