その7：『二日目』 ページ7
「お、おはようございま〜す…」
午前六時、ちょっと遅かったかな、なんて思いながら静かに台所へ。
…誰も起きていないし人が居る気配が、無い。心配になって玄関を覗く。
「…靴。ある。のに」
シーン…と静まり返る玄関、朝早いからなのか、少しだけ冷える。
「…リビングで待っていよう」
再びリビングへ。近くにあった大きなクッションを抱きかかえる。
昨日は結局あの後リビングでお酒を飲み始めて私も飲まされた。
思ったより皆話しやすくて、ゆまさんも、怖い人じゃなかった。
ちょっと、ホームシックかも、しれない。
起きたとき、お酒の所為か、ココが何処か分からなかった。
真っ先に浮かぶ…寂しい、お母さん、お父さん達の顔。
だんだん、眠気が私を襲う。駄目駄目。もうお化粧も着替えも済ませたのに。
「おかー…さん…」
ぎゅうっ…、とソファーのクッションを抱きしめる。ずぶずぶ、と眠りの海に溺れて行く。
・
・
・
・
「…大丈夫？」
ハッ、と、意識が急に現実世界へと引き戻される。
ぱちり、と目を開けると、頭がスッと軽くなる。
「うなされてたけど、大丈夫？――ここで寝た？」
バッと時計を見る。時刻は７時。いつの間にか寝落ちしたらしい。
目の前の彼…シラハン。シラハンは起きたばかりなのか、寝癖が凄い。
「お、はようございま…す」
寝起きだからか、酒やけか…と、声が上手く出ない。
「ん、飲んで」
ぱ、と渡されたコップ。
「…ありがとう、ござい、ま、す」
受け取り、一口、ごくんと飲む。
「ん、」
コップを返すと、残りの水をシラハンが一気飲みする。…えっ？
「あの、それ、えっと、シラハンが、飲んだ、水」
途切れ途切れの言葉、急に回らなくなった頭、熱い顔。
「ああ、Aが飲む前、俺が一口飲んだけど―――」
そこまでしか、私の二日目の朝の記憶はない。
遠くなる意識の中で、起きてきたりょーくんが驚いた顔をして私の肩を叩いた記憶以外は―――
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ゆいたん(プロフ) - 続きずっと楽しみにしてます！ (2018年3月12日 16時) (
レス) id: d7e5cbd139 (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - とても、面白かったです！更新楽しみにしてます！ (2018年2月10日 19時) (レス) id: 1fbdf480cc (このIDを非表示/違反報告)
いくた(プロフ) - ねりぃさん» はじめまして；； ありがとうございます；； (2018年1月21日 16時) (レス) id: 603f3a6a2e (このIDを非表示/違反報告)
いくた(プロフ) - ゆいたんさん» 返信遅くなってもうしわけないです；；続きます；； (2018年1月21日 16時) (レス) id: 603f3a6a2e (このIDを非表示/違反報告)
ねりぃ - はじめまして、続きが気になる展開でとっても面白かったです！！更新されるのを楽しみにしています！ (2018年1月21日 16時) (レス) id: f59a7c25f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いくた | 作成日時：2017年7月23日 21時
