理由のない ページ27
土籠先生side〜
Aを書庫に泊めた夜だった。
『ひっ…ぅ…』
「…A？」
隣で眠るAが泣いていることに気がついた。
「大丈夫か？どこか痛いのか？」
『っ…ぅ…わ、わかんなっ…ぃ…』
明かりをつけ、Aを優しく抱きしめる。
「怖い夢でも見たか？」
Aは泣きながら首を横に振った。
「…辛いよな…怖いよな…大丈夫。ずっとそばに居るから…」
『ぅ…せんせっ…』
眠るまではこうしておこう…
『…ごめんっ…なさい…』
「謝んなって。俺は大丈夫だから。」
お前の方が…何倍も辛いのに
『せんせ…つかれてるよね…』
「だから…俺のことはいいって…」
さっきからマイナスなことばっかり言ってくるな…
「A。楽しいこと考えようぜ。」
『…たのし…こと…？』
涙で濡れた瞳をこちらに向け、首を傾げた。
「あァ…お前は卒業したら何がしたい？」
『…わ、わたしっ…は…』
この質問は地雷だったか…？
『…せんせ…と…一緒にいたい…』
「俺と…？」
嬉しい…だが…
『ずっと…一緒にいたい…はなれたくないっ…』
「…A…」
俺だって…お前と…
『でも…わたし…むりだよね…死んじゃうから…』
「…俺は…お前が歳をとっても、俺のことを忘れても、お前とずっと一緒にいたい。」
Aの最期を…見届けたい。
『でもっ…わたし…いつかは先生より年上になって…おばあちゃんになって…』
「俺はどんな姿でもお前が好きだ。例え化け物でも…」
もし…Aが怪異になっても…俺は…
『…やだな…ヨボヨボになった姿…見られるの…』
「A…。」
俺は…覚悟を決めた
「…俺と…一緒になるか？」
『…へ…ぇ…』
嫌われても…軽蔑されても構わない
「怪異になれば…俺とここで永遠に暮らせる…」
『…せんせ…』
だが…そのためには…
『…うん……いい…よ…』
「…A…？」
Aが俺の両手を掴み、そのまま自分の首元へと運んだ。
『…死ぬなら…先生の手で死にたい…』
「っ…ごめんな…」
俺は自分の手を…
『…？…せんせ…』
「俺には…無理だ。」
当たり前だ…そんな未来…書いてねェんだから…
「あいつの分まで…生きてくれよ…」
『わっ…ぇ…』
俺はAを抱きしめ、そのまま眠りについた。
お前は…俺以外の奴と幸せになって
子供を産んで
幸せな家庭を築くんだよ…
そして…
俺の事なんか…綺麗に忘れてくれ…
ラッキーアイテム
革ベルト
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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音楽バカ(プロフ) - ココ丸さん» 読んでいただきありがとうございます！土籠先生いいですよね！こんな先生が現実にいればいいんですけど… (2022年6月26日 18時) (
レス) id: 5b3baed2e6 (このIDを非表示/違反報告)
ココ丸(プロフ) - なんでこんなに土籠先生ってかっこいいの？声？いや、顔？性格？んー、全部だわな。土籠先生の良さ最大限に引き出しすぎ！神！ (2022年6月26日 16時) (レス) @page41 id: 697302cac2 (このIDを非表示/違反報告)
音楽バカ(プロフ) - sky bookさん» 読んでくださって本当にありがとうございます！土籠先生カッコイイですよね！私の一番の推しです(*ˊᵕˋ*)੭ ੈ❤︎ (2022年3月29日 20時) (レス) id: ea8d15aff9 (このIDを非表示/違反報告)
sky book - 所々感動して思わず涙がでました！やっぱり土籠せんせーかっこいい！もうcvもいいから余計にかっこよくて尊いっす！めっちゃ面白かったです、ありがとうございます！ (2022年3月29日 14時) (レス) @page50 id: 3a94d6304d (このIDを非表示/違反報告)
音楽バカ(プロフ) - 恣希晴さん» ラスト1話検討中です！ぜひ最後までよろしくお願いします！ (2020年11月4日 0時) (レス) id: ea8d15aff9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音楽バカ | 作成日時：2020年6月26日 0時
