不憫な僕のお仕事 (ページ16)

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おやすみって言ったらページ16

『なんか…おやすみって言っちゃったら
やり取り終わっちゃうかなって』

…ん？

『ほら！長瀬くんとメッセージ送り合うの
楽しくて好きでさ！』

長瀬「うん。僕もすごく楽しい」

『ほ…本当！？嬉しい！』

目の前に天使がいる
かわいい

『だからおやすみって言っちゃったら
終わっちゃうかなって』

さっきとあんまり変わってない説明だけど
必死で話すAちゃんに思わず笑ってしまう

『ちょ…笑わないでよ』

長瀬「ごめん。必死に説明するから可愛くて(笑)」

『へ？』

長瀬「あ…」

最近の僕の頭は考える事をやめてしまったのか
ポンっと言葉を言ってしまう

これは流石に気持ち悪がられるだろ…

長瀬「ま…まあ！おやすみってなっても
僕からまたメッセージ送るよ。
僕も終わらせたくないもん(笑)」

先程自分で落とした爆弾から逃げるように言う
そうすると机にベタッと顔をぶつけるAちゃん

…どうした？

声をかけようとすると

『分かった。待ってるね』

…どこかで聞いたことがあるような台詞だ
チラッとこちらを見ながら
Aちゃんはまた言葉を続けた

『長瀬くん』

長瀬「ん？」

『来週の火曜日も教えてくれる？』

長瀬「うん。全然いいよ？」

『再来週の火曜もその次の火曜も？』

長瀬「うん(笑)じゃあ火曜の朝は勉強会ね」

小さな約束を交わし僕は席に戻った
そろそろ教室に生徒が集まる時間だ