声優恋愛物語〜遊佐編〜

壱 ページ2

１０年前の夏

私がまだ中学２年生だったころ

その時の私はまだ将来なりたいものとか目標とか

はっきりとは分からなくて

真っ暗闇の中をオンボロな懐中電灯のわずかな光を頼りに

少しずつ歩いているようだった



あ「どうしよ〜 今２学期だよね？」

蒼「そ・・だけど どうしたんだ？」

あ「だってあと半年もすれば３年生だよ？進路決めなきゃだよね・・・」

理「(人２)はなんかなりたいものとかないの？」

あ「ないから悩んでるんだよぉ」

蒼はすでにバンド活動してるし

理紗はイラストレーターだよね

あ「りんりん絵上手いし。絶対イラストレーターになれるよ！私が保証するから！」

理「そ・・かな？へへ ありがとう！がんばるね」

あ「そう！みた！？」

蒼「急に大声あげてどうしたっ」

あ「笑顔！可愛いかった！」

理「な、何言ってんの急に！」

そういって赤らめる表情もかわいい

蒼「おまえ時々変態っぽいよな」

落ち着け〜っていいながらいつもみたく抱きしめて背中をぽんぽんしてくれる

クラスメイト「そうってお母さんみたいだよなー」

蒼「ちょ！お母さんはやめろよお母さんはぁ！」

ク「いやお父さんだろ」

蒼「そういう問題じゃなっ」理/あ「おとうさん♡」

蒼「やめろぉぉ！！」

ク「楽しそうだねw」

蒼「どこがじゃぁ！！」

理/あ「楽しいよね〜*」
蒼「もう好きにしてくれ・・・」


〜ガラガラ〜

先生「終礼始めるぞ〜」

〜〜〜

きりーつ！れーい！さよならぁ

あ「二人とも、ごめん今日一緒に帰れないんだ
　
　 ちょっと考え事したくて、、

なんちゃって！ 早く帰らなきゃなんだ！

じゃ！ばいばい！」

ばいばーいと少しさみしそうな理紗と空元気じゃない？と心配してくれる蒼に別れを告げ

一人で歩き出した

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