K ページ15
ーifstory 2021ー
私、この人と出会ってなかったらどうなってたんだろう。
ふと思う。おセンチな気分になるといつもこうだ。
明日の彼は地元の県民ホールでバースデーイベントだそうで。
そのために万全に準備してきたのを目の前で見てきた。
今ハマってるネイルのポリッシュひとつにしても意味を持たせたかったらしく、にこにこしながらブランド物のカラーを指先に飾っていた。
どうやら白井さんがプレゼントしたものらしい。
『初めて見る。そのブランド』
「だよね！？白井さん意外とセンス良かったんだなぁって笑」
『良いの選んでくれたねぇ、よかったねぇ〜』
「でもちょっと塗ってる色に合わないんだよな……ちょぴっと」
『これw 分かんないよww』
「僕だけが分かればいいの〜」
『わかる人にはわかるやつだね』
「そうだねw Aちゃんも塗る？」
『ううん、それは宏太朗さんのプレゼントだから使わないよ』
「そっか…… じゃおーーわり！」
宏太朗さん、プレゼントに浮かれてるみたい。
かあいいね。
『うぅ……』
いいなぁ、私もイベント参加したい……
明日ばかりは応援してくれてる人たちの宏太朗さんだから、ちょっとばかし嫉妬する。
まぁ私のものって訳でもないし、宏太朗さんはものじゃないしな。おシェアしよ世界に。
こうたろう is World←
それと同時に尊敬もする。
ほかのお仕事もあるのにダンスや歌のリハ。
ましてや普通に雑誌の撮影やコラム、ラジオ、生放送、そしてアフレコ……
え？おまえも同じだろって？
実はね、今少しセーブする方向で話をしてるんだ。
その理由はいつか言うから待っててね……？
悪いことではないよ！それだけは言っとく。
「？？どうしたの。なんかあった？」
『あったといえばあるけど、今は言わない。』
「なんだそれ笑」
『ふふん』
「ちょっと今日ご機嫌ななめだね。」
『まぁね！すぐ治ると思うから……』
そのためにハグしてくれや〜
いいよ、おいで〜
『……今日もかっこいね』
「ありがと、嬉し」
『私はどう？』
「かっこいい」
『そこは可愛いって言ってくれよー笑』
「うそうそ可愛いよ、はい満足？」
『適当にあしらったな……まぁ満足だす』
「だす笑」
明日楽しんできてね。
うん……
歌、たくさん練習してたし大丈夫だよ
……そうかなぁ。
私が言うんだ。シャララララしてきな。
うん。ありがと
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作者名：�� | 作成日時：2021年8月12日 10時
