~短編集~好きが沢山詰まってます 2

お家デート × 黄 ページ15

Aside


今日は貴久との久しぶりのお家デート








「お邪魔します」


増「どうぞ」









玄関をくぐると、綺麗に揃えられた靴に囲まれる









「靴増えたー？」


増「うん。5足ぐらい買った」


「そうなんだね。」


増「うん。あ、カバン置いて、ソファ座ってて」










リビングに行くと、お茶を淹れながら言う貴久










「ありがとう。あ、ねぇ、今日、映画見よ」


増「何観る？ってか、俺、あんまり借りて来てないよ」


「私借りて来たよ。ホラーとか。どう？」










私が借りたのは洋画の『美女と野獣』や『シンデレラ』


だけど、貴久の反応を見たくて嘘をつく










増「無理。他のないの。」









苦い顔をして、即答の貴久。










「ないよ」


増「じゃあ、他のことしよ」


「他のことって？」


増「筋トレ」


「やだ。嘘ついた。ホラーなんて借りてない」


増「やっぱり。」









ドヤ顔をしながら私の隣に座る貴久


長く付き合っていると、嘘がバレるのも早いようで。









増「で？何借りたの？」


「実写版の美女と野獣とか、シンデレラ。」


増「じゃあ、悪い女の方の映画観よ」


「…悪い女…？あ、EMMAか！(笑)あぁ！エマワトソンが出てる、美女と野獣ね！」


増「そうそう」









DVDをテレビの下の機械に入れ、再生を押す


貴久の横に戻ろうとすると、ソファのど真ん中に移動してる彼










「どいてよ(笑)」


増「やだ(笑)」


「じゃあ、ここ座る。」










貴久の膝の間に座ってみる









増「ふーん？別にいいけど」









そう言って、後ろから私を抱きしめる貴久


貴久に上半身を預け、少し後ろに傾斜する









増「A、いい匂いする。…香水変えた？」


「あ、うん。いいでしょ」


増「うん。…食べたくなる。」


「えっ…」









思いもよらなかった一言に、貴久から離れようとすると、


貴久が腹部を締め付け、首を甘噛みする









「っ…！ね、映画は.…！」


増「観てていいよ。俺、Aで遊んでる方が楽しいし」









そう言って首筋に舌を這わせたり、キスをする貴久


結局、映画は観ずに、貴久との久しぶりを楽しむ




これから、彼と会うときはこの香水をつけよう


そんなことを思うほど幸せな時間だった。

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