Another Day ページ12
今日は、いつも通り。普通の日
その筈だったのに。
銃声。
でも、痛みはない。
まさか、何で。
呆然とする俺の目の前で彼の身体が崩れ落ちていく。
咄嗟にその身体を抱きかかえ、そのまま発砲する。
どさり、と何かが落ちるような音がしたが、そんな事どうでもいい。
なんで、彼が血を流している？
血を流すのは俺の役目だろ？
頭の中を駆け巡る、なんで、という疑問。
そうしている間にも彼の腹部からは血が溢れ出してくる。
そうだ、俺がやらなきゃいけない事はこの人を死なせない事。
そのまま震える手でふっかさんに連絡を入れる
彼が来るまでの間、気が気では無かった。
阿部ちゃんの顔は蒼白で、苦しそうに息を吐く度、唇が震える。
目は固く閉じられ、脇腹のあたりはぐっしょりと濡れて変色している。
絶対に、流してはいけない彼の血。
傷を負わせてしまった事への悔しさと、彼がこのままいなくなってしまったらという恐怖で気が狂いそうだった。
「め、め」
はっと聞こえた声に目を向けると、ぼんやりとした瞳が虚空を見つめていた。
「阿部ちゃん分かる？もうすぐふっかさん来るから。もう少しだけ我慢して。」
「め、め」
彼はうわ言のように繰り返し俺の名前を呼ぶ。
不安になって、その瞳を覗き込めば、ようやく焦点が合い、ふわっと微笑まれる。
「めめ、だいじょうぶ、だから、」
大丈夫な訳ない。
嫌だ。この人を失いたくない。
そんな事を思っているうちに。
阿部の目が曇り焦点が合わなくなってきた。
痛みに固くなっていた躰から徐々に力が抜けていく。
腹からは温かい血が流れ続けている。
「め、め、」
か細い声で彼が俺の名前を呼んで。
そのまま彼の目が閉じられ、ぐったりとなる。
嫌だ。誰でもいい。助けて。
そこからの記憶は曖昧だ。
気づいたらふっかさんの病院の処置室の前にいた。
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優(プロフ) - ??o??i .さん» ありがとうございます！めっちゃ嬉しいです！朱�遒気鵑両�説もめちゃくちゃ好きなので、コメント頂けて嬉しいです！ (2021年1月4日 20時) (
レス) id: a7e52b77bc (このIDを非表示/違反報告)
??o??i .(プロフ) - 突然コメントすみません…！朱�遒任后�コメントから来ました！この作品の雰囲気、私の好みで一気に読み進めちゃいました…！笑これからも応援してます！ (2021年1月4日 18時) (レス) id: 48c6179bad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆ | 作成日時：2020年12月1日 13時
