美しいのは ページ23
那須side
美と言うものは彼女のためにある言葉だと俺は思った
しなやかな動き
ずっと聞いていたい歌声
心を許した人に見せる満面の笑み
俺が入所した時には既にステージの真ん中でパフォーマンスする彼女がいた
男だらけの世界に1人でいる彼女を普通にすごいと思った
そして彼女は、1人1人自分の目で見て思った事を素直に伝える、その内容は褒め言葉だけではない、時には厳しい言葉を言っている時もあった
紅一点である彼女にとって、彼女の言葉1つで敵を増やす可能性だってあるのに、彼女は何からも目を背けず真っ直ぐに前を見つめて立っている事に気づいた時、俺は彼女をすごいと思った
だから、話してみたくて、でもこんな俺が話しかけた所で彼女は俺の存在にすら気がついてないと思った、だから遠くから彼女を見ていた
そんな日々が変わったのは俺がグループに所属すると決まってから2週間がたった頃、新しいダンスが上手く出来ず1人で練習している時だった
○○「あまり自分を追い込むと、余計にわからなくなるよ」
急に声をかけられて俺は困惑した
後ろを振り向けばずっと話してみたかった彼女がいたからだ
彼女はそれだけ言うと部屋から出て行こうとした
俺はこの機会を逃すともう彼女と話すきっかけが無くなると思い彼女の腕を掴んだ
那須「あの、ダンス教えてください!」
彼女は少し目を丸くしたがその後
○○「いいよ」
そう言って俺の練習に付き合ってくれた
それから、彼女はライブ事に俺にアドバイスをくれるし、頼むと夜遅くまで残って練習に付き合ってくれた
○○「那須君さ、どうして私にアドバイスとか練習を見て欲しいって頼むの?」
急に聞かれて俺はびっくりした
俺が彼女に憧れている事を伝えてもひかれはしないだろうか、ずっと見ていた事を気持ち悪いとか思われないか心配になって、黙っていると
○○「急にごめんね、意味わかんないよね、忘れて」
そう言って笑った彼女の笑顔は俺が美しいと思ったあの笑顔じゃなくてひきつった作り笑いだった
那須「いや、あの、俺は○○さんを見た時に凄いと思って、それに○○さんは、1人1人ちゃんと自分の目で見て感じたことを素直に伝えている事を知って、ずっと話してみたくて、でもきっかけがなくて、今こうやって練習に付き合ってもらったりライブのアドバイスをくれるのめっちゃ嬉しくて、だからあの」
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美紀(プロフ) - 大好きなコラボ最高です気温差がすごいので体調に気をつけましょう (10月11日 13時) (レス) id: fa15550fa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遊音 | 作成日時:2022年2月19日 23時