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辿り着いた体育館では多くのバレー部員達が練習をしていたが、チラホラと帰宅の途に着く部員の姿もあるから自主練であって練習は終わっているようだ。
ユウキちゃんはいるだろうか、とぐるりと見渡したと同時に目を飛び込んで来たその姿。
スパイクを打つべく飛び上がった身体。
高い。
そして、綺麗だと思った。
時間にすればほんの数秒。だけど、その動きに目も意識も奪われていた私は、床にボールが叩きつけられる音で我に返った。
いけない、いけない。
戻って部誌を書いて、道場も閉めなきゃいけないんだ。
早く用を済ませなきゃ。
「ユウ…、石川くーん！」
流石にユウキちゃん呼びは憚られ、慣れない石川くん呼びをした私に気付いたユウキちゃんは不思議そうな顔で練習の手を止め、駆けて来てくれた。
「上条ちゃん？」
汗に濡れた髪、汗が滴り落ちて上気した顔、何バレーをしているユウキちゃんをこんな間近で見るのは初めてだ。
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作者名：速水 | 作成日時：2016年6月17日 18時
