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「めちゃくちゃ格好良かった…」
「そうかい、そうかい」
次の日、教室で会うなり「首尾は?」と楽しそうに聞いてきた千世に、唇を尖らせて見せると苦笑いが返って来た。
分かってる癖に…。
「ファンが多くてビックリした」
「だって春高のアイドルだもんねえ。惚れ直した?」
「惚れ直した」
おや素直、なんて肩をすくめる千世はホントに楽しそうだ。
「でも、益々遠い存在になっちゃった」
「ふうん。で?遠いからって諦めるの?」
「それは嫌」
「あんたって臆病者だけど頑固だよね」
「褒めてんの?貶してんの?」
「褒めてんの。そこまで一人の人を想えるなんて羨ましいって思ってんの」
でも、苦しいんだよ?
柳田くんに出会って、柳田くんに恋をして、想い続ける日々はキラキラ輝いていてとても綺麗だけど、同時にとても苦しい。
一方通行のこの想いの行く先に、柳田くんの姿はあるのだろうか。
「人を好きになる事がこんなに苦しいなんて知らなかった…」
ゴチンとぶつけた額に机の冷たさが伝わって、オーバーヒートしそうな頭を冷却してくれている気がする。
「ねえ、A。知ってる?いつも柳田のそばにくっ付いてるちっちゃくて可愛い子いるじゃん?」
「ああ、あの子ね」
急な話題の転換にちょっと戸惑ったけど、グチャグチャに絡んだ思考を落ち着かせるには良いかもしれない。
「その子、こないだ柳田に告白したんだって」
「そうなの?!」
「でも断られたんだって」
「へえ…」
あんなに可愛い子を振ったの?
少しだけ話した事あるけど、見た目だけじゃなくて中身も可愛くて優しくて良い子なのに。
「その理由がね。“今はバレーに集中したいから誰とも付き合うつもりはない”だったんだって」
「あんた、いっつも思うんだけどその情報は何処から来るの?」
「企業秘密」
「でも、バレーに集中したいから、かあ…」
それってそのまま素直に受け取って良いのかな?
それとも既に彼女とか、好きな人がいての体の良い断り文句?
「頭痛くなって来た…」
「頑張れ」
う〜…、どんなテストより難題だわ…。
ー
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リッカロッカ(プロフ) - 花蓮さん» コメントありがとうございます!もう良過ぎです!(笑) (2015年10月25日 13時) (レス) id: b15315e85f (このIDを非表示/違反報告)
花蓮 - とっても面白いです!良いですよね〜柳田君 (2015年10月25日 12時) (レス) id: b02621fbce (このIDを非表示/違反報告)
リッカロッカ(プロフ) - ゆんさん» 速水です。コメントありがとうございます!大好きと言って頂けてもう感激です!続編もまとまったら掲載しようと思います! (2015年10月24日 23時) (レス) id: b15315e85f (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 速水さんが書くお話全て大好きです。個人的には、この二人の今後が読みたいと思いました。そのくらいハマってしまいました(*´ω`*) (2015年10月24日 21時) (レス) id: 23a8fe0fb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:速水 | 作成日時:2015年10月10日 19時