08-1 ページ12
本屋で柳田くんと会った日から、柳田くんの姿を見る事は無くなった。
何でも、遠征で海外に行っているそうだ。
柳田くんを調べれば調べるだけ非凡で凄い人なんだと思い知り、自分のあまりの平々凡々具合に頭を抱えたくなった。
方やその実力とルックスで高校バレー界にフィーバーを巻き起こした日本バレーボール界期待の星。
方や特段何の取り柄もない普通の女子大学生。
釣り合わなさすぎにも程がある。
「せめてバレーの事を話せるようになれば、会話が続くようになるかな…」
でも、付け焼き刃の知識では心象は逆に悪くなるだろう。
自分のためにバレーの勉強をしてくれるんだ、なんてときめいてくれるのは、柳田くんが少しでもあたしに好意を抱いてくれている事前提だ。
柳田くんの中で、恐らく“大学の同じ学部の同級生”というまだまだ友人というスタートラインにすら立っていない私には、到底叶う事ではない。
寧ろ半端な知識をひけらかしたところでただのミーハーだと引かれてしまうかもしれないという危険性がある。
でも、それでも、好きな人が真剣にやっている事を知りたいと思うのは当然じゃないだろうか。
「図書館にルールブックとかあるかな?」
今日のバイトの前に探しに行ってみよっと。
ー
79人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リッカロッカ(プロフ) - 花蓮さん» コメントありがとうございます!もう良過ぎです!(笑) (2015年10月25日 13時) (レス) id: b15315e85f (このIDを非表示/違反報告)
花蓮 - とっても面白いです!良いですよね〜柳田君 (2015年10月25日 12時) (レス) id: b02621fbce (このIDを非表示/違反報告)
リッカロッカ(プロフ) - ゆんさん» 速水です。コメントありがとうございます!大好きと言って頂けてもう感激です!続編もまとまったら掲載しようと思います! (2015年10月24日 23時) (レス) id: b15315e85f (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 速水さんが書くお話全て大好きです。個人的には、この二人の今後が読みたいと思いました。そのくらいハマってしまいました(*´ω`*) (2015年10月24日 21時) (レス) id: 23a8fe0fb7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:速水 | 作成日時:2015年10月10日 19時