ゆるゆる２ (ページ14)

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夢。4 ページ14

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急いでその場から離れ、なんとか濡れずに済んだ。

デートなのに寝てしまったから？

嫌々でここに来たから？

だから隆平は私を置いていった？

連絡しようとケータイを探すが、見当たらない。

「どうしよう…落としたのかな…」

気づけばサイフもなかった。

嫌な予感がする。

でも、まさか、隆平に限ってそんなこと…。

「……くるま…！」

急な階段を駆け上がり、車を探すが、

もちろんない。

「どうしよう……」

扉が開いていたので、

もうこのまま逃げようかと思った。

でも、もし、隆平がやったんじゃなくて、

やられたんだとしたら？

「……あぁ、もう、…！」

半泣きになりながら、

また階段を降りて、隆平を探す。

「隆平！ねぇ！どこにいるの！」

遊具の方を回ったり、茂みを探したり。

不意にもうひとつ下の階段が目に入った。

奥は茂みに覆われて、何も見えない。

でも行くしかない。

ゆっくりと手すりに捕まり、降りていく。

「……隆平…いるのー…？」

一番下まで降りたところで、

やっぱり何も無かった。

すると突然、左の方から、ガサっと音がする。

そちらに目をやると、

茂みの中で白っぽいサラサラの髪の人いた。

体を起こすようにふらっとして、

ため息をついた。

だけど雰囲気がおかしい。怖かった。

その人はそっと振り返り、私を見つける。

だめだ。逃げなきゃ…。

本能的に感じた恐怖だった。