【】ワタクシごとですが。【】

キャスの後の話 ページ5

「ねえ」
「キャス咄嗟に切ったわ」
「こっち向けよ」
「おい〜今更照れてんなよ」

赤い顔を隠した右手を退かされる

恥ずかしい
普段はこんなに酔わないのに
なんだかふわふわして

いい気分で

「…葛葉」
「ん？」

ちゅ

不意打ちで葛葉の鼻にキスを落とす
一瞬びっくりしたような表情をした彼は、次の瞬間にはこちらを少し怖い顔で見つめていて

「それだけ？」

そう言って、私の後頭部に手を回して力を入れる
何度も何度も交わされる口に
お酒の力でふわふわとした身体は力が抜けてしまう
もっと、もっと、
せびるように葛葉の頬に手を置く

「あんま煽んなよ」

「脚、動いてるけど」

「言っとくけど俺怒ってるから」

知ってるよ、怒ってるからっていうときは
ただ揶揄ってるだけ

「だって、名前呼ぶから」

言い訳をしてあげるね
そしたら、次はどう出てくるのか
私にはわかる

「はァ？お前マジで生意気」
「痛っ」

吸血鬼の特徴でもある長い牙で唇を噛まれる
何かが滴る感覚と
ヒリヒリとした痛みと
次第に回らなくなる頭の、感覚

私の膝の下に手を通して
少し乱暴に持ち上げた彼の目は、既に寝具を見つめていて
ぼふ、と投げられれば眉間に皺を寄せた葛葉と目が合う

「なあ、」
その声と共に彼の体温を感じた

例の件に対する相方の反応【切り抜き】→←イチャイチャする夫婦のキャス

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