約束 ページ47
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「ふふ、くるしいよ、実弥」
「わ、悪ィ」
抱きしめる力が弱まる。
「ありがとう、A。好きだ」
「私も、実弥が好き」
ずずっ、と鼻を啜る音が聞こえる。
実弥の涙を見たのは2回目だね。
「なァ、接吻していいか?」
「いつもはそんなこと聞かないじゃん」
「ふっ、いいだろ、別に」
「んっ…」
何度も角度を変えて重なる唇。
最終決戦から、なかなかこういう時間を取ることができなかった。
簡単に息があがる。
「……してェ」
「だーめ。赤ちゃん苦しくなったらどうするの?」
「んじゃこっち」
再び重なる唇。幸せすぎる。私だけがこんな幸せ味わっていいのだろうか。
きっと蜜璃と小芭内だってこうなりたかったはずなのに。
いや、やめよう。みんなの分まで私が幸せになるんだ。そして、きっと前世で再開して、あの時はこんなことがあったねって笑い合いたい。
「何考えてんだよ?」
「ねぇ実弥、前世でもお嫁さんにしてくれる?」
「当たり前ェだろ」
「ふふ、大好き」
「俺は愛してるけどなァ」
「あ、ずるい!私も愛してるよ!」
ーおわりー
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作者名:ゆゆ | 作成日時:2021年2月9日 1時