それは一瞬で ページ40
.
あの楽しかった宴の日から、事はめまぐるしく進んでいった。
鬼は待ってくれない。
立て続けに下弦、上弦の鬼により鬼殺隊は大きな傷を負った。
私は任務で煉獄さんと列車に乗った。下弦の壱、上弦の参が現れたが、煉獄さんのおかげで200人の乗客、炭治郎、禰豆子、善逸、伊之助そして私は五体満足で帰ってくることができた。
煉獄さんは上弦の参から私たちを守った代償に片目を失い、脇腹に上弦の参の攻撃を負ったものの、1ヶ月寝込んだのち目を覚まし、生きている。
その後、さすがにもう戦えないということで炎柱を引退した。
私も同じ柱であるはずなのに、ほとんど煉獄さんを手助けすることができなかった。守られてばかりだった。
その後、前に天元さんと2人で出向いた遊郭で大きな動きがあり、上弦の陸が現れた。現地にいた天元さん、炭治郎、禰豆子、善逸、伊之助が戦闘。
近くにいた私が途中で招集され、加勢したものの、天元さんは片目と左手の指を2本失った。
戦闘後、小芭内が来て、ネチネチかましたけど天元さんは引退すると言って聞かなかった。お館様もそれを許した。
またしても、上弦が2体現れた。それは考えられないことに、刀鍛冶の里での出来事だった。
刀鍛冶の里も、お館様のお屋敷もわからないようになっているはずなのに、無惨はどこから探し出したのだろう。
その場に居合わせた無一郎、炭治郎、禰豆子、玄弥、警備担当地区から参戦した蜜璃によって上弦の肆、伍を倒した。
上弦との戦いで、全員五体満足で帰ってきた。
それは考えられないことで、とても喜ばしいことであった。
そして私にはもう一つ気がかりなことがあった。
ーーーーーーーーーーーー…玄弥、生きてるみたいでよかった。
「ーーーーーー…御教示願います。甘露寺様、時透様」
今日は柱合会議。蜜璃と無一郎に発現したという痣についての話し合いがなされていた。
「はっはい!あの時はですね、たしかに凄く体が軽かったです!えーっとえーっと、ぐあああ〜ってきました!グッてしてぐあーって!心臓とかがばくんばくんして、耳もキーンてして、メキメキメキィッて!」
みんな目が点になった。もちろん私も。
実弥は怒りが顔に現れていて、小芭内は頭を抱えた。
「……申し訳ありません。穴があったら入りたいです」
恥ずかしさで汗が止まらない蜜璃に、しのぶがハンカチを渡した。
.
309人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆゆ | 作成日時:2021年2月9日 1時