黄と緑 ページ22
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「ありがとう！実弥」
「いいのあってよかったなァ」
「ふふ、ほんとに」
早く着たいなぁと思いつつ、胸に抱く包みをぎゅっと抱きしめた。
帰り道、甘味処に寄って、もちろん実弥はおはぎを食べて、帰った。
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「どう！？」
「似合ってらァ」
私の家に寄って、隊服に着替えてさっそく羽織を着た。
似合ってるだって、嬉しいなぁ。
「ほんとありがとう。今日は一段と頑張れる気がする！」
「気をつけろよォ」
「もちろん！実弥もね？」
「あァ、じゃあ俺も任務あるし帰るわァ」
すると近づいてきて、顎に手を添えたかと思えば、ちゅっと触れるだけの接吻をされる。
「……ッ！」
「頑張れよォ」
と言って去っていく実弥に、もう頭はパンクしてついてけません。
鴉の十勝に早クシロォーー！と突かれながら任務に向かった。
「コッチダァーーー」
十勝の案内によって目的地に向かっているのだが、それは見慣れた道で。
「十勝、目的地に向かってるんじゃないの？」
「違ウ！合同任務ダァァア！」
「え、もっと早く言ってよ」
目的地に向かっていると思っていたら人を探してたのね。
「ココダァーーー！」
「え、天元さん家じゃん」
どこか見慣れた道だなと思っていたらそれは天元さんの家に向かっていたからで。
家の前で突っ立っていたら、派手な巨人が歩いてきた。
「よぉーー久しぶりだなぁA」
「今日合同任務だったんだ、全然知らなかった。しあも宇髄さんと。今日の鬼、強いの？」
「下弦らしいぜ。お前鴉からなんも聞いてねぇのな」
ほんとだよね。十勝、頑張ってよ。
さぁ、いきますか、と言ってシュンッと移動した。
私は雷の呼吸だし、音は雷の派生だからどちらも、とにかく動きが早い。
下弦といえども宇髄さんと一緒だったら早く終われるかなーと期待を胸に任務に向かう。
「ところでよ、んだよその羽織。派手に不死川じゃねーか」
「実弥が買ってくれたの。可愛いでしょ？」
「あいつが選んだのか？お前の色と自分の色とか何気に独占欲強いのな」
「私も意外だった〜」
「大事にされてんじゃねぇか。よかったな」
そう言って、頭をがしがしと撫でられる。が、慌てて引っ込めた。
「あ、やべ。俺もしかして不死川に殺される？」
「いや、さすがにそこまでしないんじゃない…？」
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作者名：ゆゆ | 作成日時：2021年2月9日 1時
