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センラside




あれから2日たった今日、俺のスマホに一件の着信があった。



Aが眼を覚ましたらしい。




俺がその旨を部長に伝えると、すぐにいい返事が
もらえた。




宮本さんは外回りでいないため俺はすぐに上着を
羽織り、病院まで車を飛ばした。




病室のドアを開けるこの時ももどかしい。





________ガラッ





Aは起き上がっていて、俺を見ると




「あ、センパイ!来てくれたんですか!」




と目を輝かせた。でもその姿は弱々しくみえた。




そして俺は思わずAを抱きしめた。




「無事で良かった。ほんまに心配したんよ…」



『センパイ。大丈夫ですかr……「嘘付かんといて。
隠さないで話してってゆうたやろ。大丈夫じゃないんやろ。」




『セン…パイ。』




Aの声に嗚咽が混ざり始める。




そろそろ離れた方が良いかと腕を緩めたら、




『まだギュッとしててください……』




そのままAは全部話してくれた。



やはり嫌がらせを受けていたこと、立ち向かったけど心が折れそうだったこと。



屋上に閉じ込められた事、足をひっかけられた事、
あの日誰かに押されて階段から落ちた事。




「よう頑張ったわ。でも、俺をたよってええんよ。
Aが傷つくのは見たくない。」




もっと頼って欲しい。頼りなくても絶対どうにかす
るから。



倒れているAを見て俺は焦った。




一気に頭が冷静になって、俺の中でAとの思い出が一気にフラッシュバックされていく。、




俺はまだ遠い昔のあの日の事覚えてるのに。




このままAと話せないなんて嫌だと思った。




カラオケだってまだ一緒に行ってない。




誘われた宅飲みもしてない。




こんな気持ちになるならAのために一度くらい
げつラジ休めば良かったかななんて。



人との時間には限りがあるのだから。




絶対人は身をもってそれを知る。それがAだなんて嫌だと思った。



このまま…このまま…だったら______



後悔ばかりが浮かび、それでもスマホを震えた手で
必死にタップしたのだから。



でも助かって良かったんだ。もう繰り返さない。





病院からの帰りぎわに会社にいる宮本さんから着信が入った。

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設定タグ:センラ , 浦島坂田船 , 月白   
作品ジャンル:恋愛
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月白 - 怠惰さん» ありがとうございます!私情で止まってしまっていますが、是非また更新した際にはお越しくださると嬉しいです(*´˘`*) (2020年3月5日 21時) (レス) id: e032575efe (このIDを非表示/違反報告)
怠惰 - 読みやすくて、面白かったです! (2020年2月29日 20時) (レス) id: 3e94ae8e8d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月白 | 作成日時:2019年3月28日 20時

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