ゆるり、ふわり。【狗巻棘】 (ページ5)

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たまにケンカは傷ページ5

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「先輩のばかぁ！！」

「ツナ！！(Aちゃんのわからずや！！)」

きっかけは些細なことだった。
任務ですこーしだけヘマをして怪我をした私を見て、女の子なんだから無茶しちゃダメ！と怒られたのがこの喧嘩の発端。

女の子だから、と言うワードが私にとっては地雷で。

呪術師なんて女も男もないじゃないか。

これならまだ、お前が弱いからだ、とか気を抜いたからだ、とか。
そういう罵倒の言葉を並べられた方がまだマシだった。

女だから非力、そう言われた気がして、怒ってしまったが最後。狗巻先輩とケンカなんてしたくもないのに、後に引けなくなってしまった。

「狗巻先輩なんてきら、」

「きら？！」

あまりに衝撃的だったのか、おにぎり以外の言葉を口にした狗巻先輩。とっさに口元を隠す。

そしてガーーンッと効果音がつきそうなほど落ち込み、くりくりとした大きな目からは涙が今にも溢れ出しそうだった。

「ごめんなさいキライなんてうそです」

罪悪感にかられて素直に謝れば、ぎゅぅうっと力一杯抱きしめられる。

「しゃけ！しゃけ！(嫌われないでよかった)」

「任務でヘマしちゃったからって先輩に八つ当たりしてごめんなさい、」

「こんぶ～(俺も言い方が悪かったよね、ごめんねえ)」

きゅっと抱きしめ返して、サラサラした頭を撫でる。

「たーかなっ♡(じゃあ仲直りのチューしよっ♡)」

「えっ！」

「黙って見てりゃ、セクハラしてんじゃねーぞコラ」

「おがが！！！」

突如、野薔薇ちゃんの怒りの鉄槌が襲う！！

*

「なんであの2人付き合ってねーの？」

「知らん」

「この会話デジャビュ、、」

☆みんなが見てようがお構いなし…！

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