ゆるり、ふわり。【狗巻棘】 (ページ11)

今日:10 hit、昨日:5 hit、合計:32,324 hit

１年生ベタ甘噺① ページ11

.

「なぁAっていつもお弁当自分で作ってんの」

えらいよなあ、と虎杖くん。
いつもなら１年生みんなでお昼ご飯を食べるところなんだけど。

今日は野薔薇ちゃんと伏黒くんは任務で、虎杖くんと2人きり。

「えへへ嬉しいな～」

「でも虎杖くんもでしょ？」

卵焼き美味しそうだなあ～なんて褒められて上機嫌のわたしは終始ニッコリで。

「俺は毎日じゃないよ！朝早く起きれた時だけ！」

「あ、じゃあ！じゃあさ！卵焼き交換しようぜ！」

虎杖くんもニコニコしながら卵焼きを差し出してくれる。

「あーー、、んむ！おいひい！！だし巻きだ～！」

「Aのもちょーだい！」

今度はあーーと大きな口を開ける虎杖くんの口の中に卵焼きを放り込む。

「ん！甘いやつだ！」

「うん！今日は甘めの気分だったんだ～」

お砂糖をたっぷりいれたたまごやき。私はどっちも好きだけど、好き嫌い別れるよね。

「俺のじーちゃんがさ、甘いのは卵焼きじゃねぇ！って言ってたんだけどさ」

そんなことを言うもんだから急に不安になってきたんだけど、

「俺はどっちも好きなんだよなぁ」

てか、Aが作ってくれたものならなんでも好き！

と、100点満点の笑顔と言葉をくれたのだった。

.