Triangle【名前固定オリジナル】

〜涙を流す少女は猫を被る少年と出会う〜 ページ10

ガチャっとドアを開ける音が遠くのほうでなった。

「あ、蒼士たち来たみたいだね。じゃあ行こ〜」

麻由ちゃんが楽しそうに部屋から出ていく。

この周辺の道がわからない私は

麻由ちゃんを見失う前に麻由ちゃんを追いかけた。

麻由ちゃんと一緒に向かった先は

さっきの男の人と白い髪の男の人が立っていた。

なんか二人とも怖そうな雰囲気を醸し出してるような......

さっきの男の人は麻由ちゃんに気付いたのかこっちに向かって手を振る。

白い髪の男の人は手を振る素振りに気付いたのか私たちのほうに眼差しを向けた。

目を合わせるのは苦手だからいつものように下を向こうとする。

するとあるものに目がいった

「スマホだ......」

凄い！初めて見た！

今の私はもの凄く目を輝かせていたことだろう。

「あぁもうかわいいよ〜！どうやったらそんなかわいくなんの⁉」
「......俺はお前のほうがかわいいと思うんだけど......」
そうですよね‼
ってボソッと言った蒼士さん？っていう人の発言に共感しながら麻由ちゃんに返事をする。

「そんなことないと思いますよ？麻由ちゃんのほうがかわいいと私は思うんですけど......」

ほんとに。こんなかわいい人初めて見たなぁ。

「ほんと？嬉しいなぁ〜......で、君はなんていうの？」

白い髪の男の人に麻由ちゃんが問いかける。

「え、碓氷丞ですけど......」

ずっとスマホを触っていたから一瞬ビクッと驚いていた。

さっきからずっと怖そうだと思ってたけどそうでもなさそうだな。

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