あたたかい牛乳を一杯Ⅱ (ページ45)

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「…ジョンハナ、最近変じゃない？」

「は…？」

もやもやの原因を探していたら、突然シュアがそんなことを言ってきた。

変って、なに、俺が？

よく分かんないけど。

「だって、女遊びやめたし」

「待って待って、別に遊んでたわけじゃないんだけど」

「え？高校の時からずっと、よく知りもしない年上の女の人の家行ったりしてたでしょ」

「はあ…シュアは人肌恋しい時とか無いわけ？」

「あってもそんなことしない」

「…わかり合えないね、俺ら」

傍から見れば遊んでたように見えるそれも、俺にとっては自分の心のバランスを保つための手段だった。

与えられる温度も、快感も。

どれも自分にとっては必要なもので。

本能的な欲というよりは、本当にただただ、寂しくて虚しい気持ちを埋めたかった。

だから。

『キスって、寂しい時にするんだよ』

って、名前ももう覚えていない初めての相手にそう言われた時、妙にしっくり来たんだ。

心の真ん中にすとん、て落ちるような感覚で。

誰かに触れてる間は満たされてたなんて。

多分シュアに言っても理解されないと思うけど。

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