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また、ぐちゃぐちゃになってきた。
もう終わってしまった関係なのに。終わらせるように仕向けたのは私なのに。
後悔してるだとか、でもそれは最低なことだとか。まだ好きだとか、苦しいだとか。
答えはひとつなのに。諦めて忘れるしかないのに。
もう縋ることはできない。終わるって、そういうことだ。
ジョンハンが箱ティッシュを用意してくれた。
ティッシュ1枚じゃ拭いきれないほど、とめどなく溢れる涙。
ああ、やばい。止まらない。
するとジョンハンは、私の身体を自分の方に向けさせた。
そのままゆっくりと私の顔に、その綺麗な顔を近づける。
『ジョン、ハ……っ』
それから彼の手が、私の頬に垂れるしずくをすくった。
「よく頑張ったね、A」
今度は優しく優しく、私の頬にジョンハンの手が触れる。
温かい。
堪らずスリスリと、その手のひらに頬を寄せた。
ぱちりと目が合えば、吸い寄せられるかのようにまた顔が近づいて。
ちゅ、と音を立てて唇が触れた。
その音は、静寂な部屋によく響いた。
その後もわざとらしくリップ音を立てて、私の唇に吸い付くジョンハン。
甘い毒がまわるみたいに、頭の中がぼーっとした。
私の頬にあった手はいつの間にか後頭部に回っていて、気が付けば彼の舌が私の口を割って侵入してきた。
お互いの唾液が混ざり合う。
さっきまで考えていたことを忘れてしまうくらい、熱くて甘い。
私は彼のそれを受け入れるのに必死だった。
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作者名：るり | 作成日時：2022年2月22日 14時
