. ページ16
.
そんなイェリちゃんが、レモンスカッシュをひと口飲んだ後で「あの〜」と私たちに話しかけてきた。
「ん？どうしたの？」
ユアが身を乗り出して、イェリちゃんにその言葉の続きを促す。
ユア、これ多分酔ってきてるな。
だけどイェリちゃんが視線を向けたのは、私とその隣にいるジョンハンの方だった。
私たちのことをじっと見て、口を開く。
「Aさんとジョンハンさんって、付き合ってないんですか？」
それを聞いた瞬間、思わず飲んでいたジュースを吹き出しそうになった。
やばい。今、最高にむせそう。
なんで？なんでそんなことに？
だけどそんな私とは対照的に、至って普通なジョンハン。
ゆるりと笑ってまた私の代わりに答える。
「そう見える？」
�牋磴Δ茘瓩辰童世┐个垢綾�わるのに。
否定すればいいものを、なぜかそうしなかった。
わざとだ。きっと面白がってる。
そう思って、ジョンハンの方に顔を向けてじーっと睨んだ。
それに対して彼はにこーっと首を傾けて微笑む。
ユアはユアで、え、ほんとに付き合ってるの？みたいな顔をして私のことをすっごく見つめてきた。
アルコールにでもやられているのか、ユアまで惑わされないでほしい。
「はい。今だってわざわざジョンハンさん、Aさんと同じもの頼んだ感じだったし、新歓の時もふたりきりで違うテーブルに居ましたよね？」
ジュースの件は多分たまたまか、単にメニューを見るのが面倒だっただけだと思うけど。
それにしてもこの子、よく見てるな。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 943人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：るり | 作成日時：2022年2月22日 14時
