カタオモイ 【 すとぷり 】【 続 】

♯52 ページ6

…







「 でも、部長の俺からひとつ言うけどさ 」







なーくんが笑いながらもそう言い、俺ところんはなーくんに視線を向ける。







「 2人とも自分の気持ちにちゃんと素直にならなきゃ駄目だよ？ 」


『 … 』







なーくんが腰に手を当てて仁王立ちとなる。







「 ころちゃんもさとちゃんもこのまま自分の気持ちに嘘ついてばっかじゃ絶対後悔するからね？俺が断言する 」


「 えぇ？ 」







真面目な顔でなーくんがそう告げれば、きょとんといまいち掴めきれてない顔をしているころん。







『 まあ…そうだよなあ 』








俺は頷く。
実際俺も後悔してることばっかりだし。

できるだけやってみるのも良いかなあ、なんて。








「 ころちゃんもだよ？！ちゃんと自分の胸に手置いて正直になってみ？！ 」



「 えぇ？あ、うーーん… 」








実際に胸に手を置きうーーん、と考えるころん。


多分Aが居たら心臓打ち抜かれてそう。くそ。








『 じゃ、俺らライバルってことだよな？ 』

「 はぁー？何言ってんの 」









ふっ、と余裕のあるような笑みを浮かべてみれば、ころんが無邪気に笑う。



…こいつまだなんもわかってねえな。









「 そうその意気！当たって砕けろだよ2人とも〜！ 」


『 なんで砕けるの前提なわけ 』


「 あ、ごめん 」








なーくんが元気いっぱいにそう言い、俺が突っ込む。
3人であはは、と笑い合った。







(ピコン)








『 あ、待って 』









ポケットからスマホの通知音がなり、LINEを見る。









…そうだ、俺後輩に呼ばれてたの忘れてた。









「 ええ、なにやってんのさとみくん 」


「 早く行ってきなー？ 」


『 ちょっと行ってくるわ 』









なーくんところんに見送られ、俺は待ち合わせ場所に急いだ。









…

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