♯81 ページ35
...
どーん。体育館のステージの前に居ます。
人が多すぎて皆とはぐれそうな勢い。
「 ずっと好きでした、付き合ってください! 」
「 はい...! 」
そんな中ステージ上では告白している男子が居て、告白された子は顔を赤らめながらも笑顔で了承していた。
おー!とか、おめでとー!って大歓声が彼らに降り注ぐ。
公開告白特有の期待と冷やかしの入り交じった空間。
『 両思いかあ...... 』
思わず声に出していた。
周りを見ると、わいわい盛り上がっているメンバーたち。
うーん、純粋に羨ましい。
好きな人が自分のことを好きになる確率なんてどれくらいなんだろう。
奇跡でしかないよね...いいなあ。
ぼーっとそんな事を考えていた時、肩をポンと軽く叩かれたような気がして私は振り返った。
『 ......え、ころんくん? 』
ちょうどそういう事を考えていたっていうのもあり、面食らった私は焦りながらもそう言った。
彼はちょっと焦りながらも一生懸命声を出して私に何かを伝えようとしている。
『 なんて......?!? 』
ただ、ここは大盛り上がり中のステージ。
司会者の声とか見ている人達の歓声でなかなか声が私に届かない。
混乱する私を見てころんくんは吹き出し、ジェスチャーで『来て』と私に伝えた。
......き、ききき、…来て?
「 行ってきてください 」
とん、と背中を押されて振り返ると、
ちょうど隣に居た莉犬くんが微笑み、私の耳元でそう告げた。
ちらりと横を見ると、いつの間にか他のメンバーも私たちを見て「いっておいで!」と伝えようとしてくれていた。
...いや、多分だけど。
なんか皆から無線の暗号のようなものが私たちに送られているのは気のせい?
私は状況が掴めず、そんな彼らにこくりと頷きながらもころんくんを見た。
彼の手がいつの間にか私の手を繋いでいて、
私は人をかき分けながらステージの外へ連れ出される。
触れ合っている手の平に熱が集まっている。
...
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羊飴。 - 初めて読んだのですが、感動して涙が出てしまいました。良い青春ですね。 (2021年1月6日 11時) (レス) id: d5ddecbe17 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - みささん» 2周目も読んでくださったなんて、、嬉しすぎます( ; ; )ありがとうございます!!ですよね、私も楽しそうだなあ、、って思いながら書いてました、、青春したい(( (2021年1月4日 14時) (レス) id: 4fed831af4 (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - んん、2周目して終わったけどやっぱり素敵なお話、、! その後のお話もとてもとても楽しそうで、私も青春したいなぁ、なんて笑 また見に来ますね〜!! (2020年12月25日 20時) (レス) id: d171ceba74 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - チョコさん» わーー、嬉しすぎます、ありがとうございます!! 思っていたより2人ともだいぶ鈍感になっちゃってて、長くなりました、、笑 本当にありがとうございます(;_;) (2020年12月24日 19時) (レス) id: 4fed831af4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - ( ・∇・)バナナさん» えー、もう嬉しすぎて言葉が出ません、、( ; ; )ありがとうございます!!学生時代のキラキラした青春?が書きたかったので!笑 受験もがんばります!! (2020年12月24日 19時) (レス) id: 4fed831af4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆる x他1人 | 作成日時:2020年5月11日 10時