カタオモイ 【 すとぷり 】【 続 】

♯71 ページ25

…









その日の出来事は何故か部活中に広まっていたようで、


侑那は周りから悪い意味で1目おかれるようになっており、一人で行動するようになった。


そういう私も私で色々な目を向けられることが増えていて。








『 侑那、おはよう！！ 』


「 … 」









侑那に声をかけると、心底信じられない というような表情を浮かべてどこかに行ってしまった。








「 Aらしいけど、やめといた方がいいんじゃない…？ 」

『 うーん… 』








終始見ていた未羽が、私の元へ寄ってきて心配そうに言った。
私はうう…と頭を抱える。


分かってるんだけど、

私のせいで侑那を辛い気持ちにさせたっていうのもあるから。

侑那を憎む感情しか抱けないわけではないんだよね。








エゴだと言われたらそうかもしれないけど。









.







「 皆聞いて〜！！ 」






そこに、パチパチと手を叩いて注目を集めるなーくん先輩。







「 今日はね、一日自由時間とします！！
せっかく旅行に来たからこの辺観光してもいいし、練習したい子はしてても大丈夫だよ〜 」


「 おおお！ 」






なーくん先輩の言葉に部屋中が歓声を上げる。
注意事項を告げられ、すぐさま解散となった。


私も " 自由時間 " という響きにワクワクしている。







「 自由時間！嬉しい…！ 」

『 ね！未羽の所はどうするの？ 』







テンションが上がって未羽と談笑していれば、るぅとくんが声をかけて来た。

またね〜、と未羽に手を振って私はメンバーの方に向かう。








「 A！今話してたんだけど文化祭の衣装とかそういうの込みで買い物行かない？って話してたんだけどどうー？ 」


『 え！行きたいです！！ 』


「 やった〜！決まりね！ 」


「 衣装どうするー？ 」









メンバーと合流すれば、一瞬でその提案を承諾した。








…メンバーもテンションが上がっているみたいで口数が増えているのが何だか可愛い。









何買うー？なんてるぅとくんとわいわい話して移動すれば、
私たちはあっという間にショッピングモールに着いた。








未羽の件も、いじめの件も何とか丸く収まり、心に余裕が出来たような気もする。


あとはころんくんとさとみ先輩の事だけ。








私の中ですごく大きい問題。









まあそんな事はともあれ、楽しみだなぁ…と漏らした。
近くにいたるぅとくんが私を見て微笑む。




私の胸は高鳴っていた。









…

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