♯62 ページ16
…
『 うーーん… 』
そして最近、ころんくんと変な距離感が生まれている気がする。
…別にあからさまに避けられているとかじゃないんだけど。
なんだろ、何となくそんな気がする。
ゴソゴソと鞄をあさりながらころんくんを目で探すと、奥の部屋でさとみ先輩と何やらお話していた。
『 …あっ 』
ぱちっと目が合った。
懐かしいこの感覚。
ちょっと焦りながらも笑みを浮かべようとすると、すぐさま目を逸らされた。
…ほら。
私が呆然としていると、さとみ先輩がちらりと私を見て、ころんくんと何やら話をしている。
…うーーん、難しい。
『 あ、私もう練習室行ってますね〜 』
「 了解〜 」
「 待って俺も行く! 」
「 あー!俺も!!! 」
ここに居ても色々考えちゃうだけだし、私は練習室に先に行こうと声をかける。
するとジェル先輩、なーくん先輩と順に私の方へ走ってきたから3人で廊下に出た。
…
「 A!今どんな感じなのころちゃんと!!!もしくはさとちゃん!!! 」
廊下に出るなり、なーくん先輩がきらきらした目で私に迫ってきた。
えええ!?と戸惑う私に、ジェルくんが私の様子を窺いながらも笑っている。
『 なんでさとみ先輩…? 』
「 いやあ、そりゃ、ねえ? 」
「 そうっすねー? 」
私が眉をひそめると、先輩2人が顔を見合わせて意味深に笑った。
『 いや…さとみ先輩からはぎゅーってされました 』
まぁ、大人な先輩たちには言ってもいいかなぁ、とボソボソと呟く。
…恥ずかし。
すると、先輩2人が分かりやすく固まった。
…え。
「 えええええ、さとちゃん急に積極的じゃんまって!?! 」
「 え、いや、それでAはどうしたん?付き合うん?!?」
『 いやいや!?!私もどうしたらいいか分かんなくて固まってて…… 』
思ってたよりも遥かに上のリアクションに私が1番驚いてる。
本人たちは変な茶番繰り広げ始めたし。
「 ころちゃんとは何もないの? 」
…
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羊飴。 - 初めて読んだのですが、感動して涙が出てしまいました。良い青春ですね。 (2021年1月6日 11時) (レス) id: d5ddecbe17 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - みささん» 2周目も読んでくださったなんて、、嬉しすぎます( ; ; )ありがとうございます!!ですよね、私も楽しそうだなあ、、って思いながら書いてました、、青春したい(( (2021年1月4日 14時) (レス) id: 4fed831af4 (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - んん、2周目して終わったけどやっぱり素敵なお話、、! その後のお話もとてもとても楽しそうで、私も青春したいなぁ、なんて笑 また見に来ますね〜!! (2020年12月25日 20時) (レス) id: d171ceba74 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - チョコさん» わーー、嬉しすぎます、ありがとうございます!! 思っていたより2人ともだいぶ鈍感になっちゃってて、長くなりました、、笑 本当にありがとうございます(;_;) (2020年12月24日 19時) (レス) id: 4fed831af4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - ( ・∇・)バナナさん» えー、もう嬉しすぎて言葉が出ません、、( ; ; )ありがとうございます!!学生時代のキラキラした青春?が書きたかったので!笑 受験もがんばります!! (2020年12月24日 19時) (レス) id: 4fed831af4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆる x他1人 | 作成日時:2020年5月11日 10時