カタオモイ 【 すとぷり 】【 続 】

♯48 ページ2

…







『 失礼しまーす… 』






寝室にそーっと侵入する私。
真ん中のベットで未だすやすや眠っているさとみ先輩を発見しました。







「 Aいけーっ！ 」







ドアからひょっこりと顔だけを出し小声で応戦する5人。



てか皆がこんなに嫌がるって、さとみ先輩そんなに寝起き悪い感じの人なのかな。



そんな感じあんまりしないけどなぁー、なんて思いながらさとみ先輩の横に立つ。




…気まず。









『 せんぱーーい、朝ですよ、起きてください？ 』








ゆさゆさと体を揺さぶってみると、その端正なお顔が歪んだ。






…いや不満そう。






うーん、それにしても綺麗なお顔してる。さすが学校で騒がれるだけあるよね…








じー、と私が見とれてると、後ろから皆の声が飛んでくる。









「 もっとちゃんと起こしてください！ 」

「 A頑張れ〜！ 」









分かりましたよ…

私は嫌々ながらも起こすしかないのでさっきよりも強くゆさゆさと体を揺らして声をかけた。








『 せんぱーーーあい！起きて！ 』


「 んんー… 」


『 お？ 』








あれ、起きた？！


先輩がぐーっと腕を伸ばして背伸びをし、小さく声をもらす。


すると彼の腕が私の腕に伸びてきて、その手を掴んで。









『 ええ！？ 』









私が驚いた声をもらすと、先輩が私の腕を無理やり頭の下に置いて、またすやすや眠り始めた。





…あー、もしかして腕枕？





なんだか心臓がバクバクしてる。







…先輩がまたもやそのお顔を歪めながら眠っています。







きっと寝にくいのでしょう。









『 寝心地悪い腕ですみませんでしたね 』








先輩は寝ているので私も言いたい放題である。









「 ちょ、なにカップルみたいなことしてんの！ 」

「 やめてよイチャイチャするのー！ 」








後ろが何やらざわついている。
…あ、そうだすっかり見られてるの忘れてた。









『 寝にくいんなら起きてください？！ 』









私のとどめの一撃っ！

すると先輩がむにゃむにゃ言いながらも目を擦りながら起きた。









「 Aないすぅ！！ 」

「 さとみくん起きた！ 」









皆でわいわいやってたらはっと我に返る。








…いや待てよ。









いくら5人が見ているとはいえ、さとみ先輩と私はこの部屋に2人きりなわけで。









分かってはいたけど相当に気まずくない…？









…

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