Prolog ページ2
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これは、ある雪の降った冬の日から始まったお話。
『Aちゃんは俺とおって幸せ?』
『…わかんない』
変わりない日々に彩りを与えてくれたのは君なのに。
どうして僕は君を大切に出来なかったんだろう。
どうして君の気持ちに気づいてあげられなかったんだろう。
神様、一つだけ願いが叶うなのならばどうか、
どうかもう一度彼女の隣にいさせてください。
『朝光くんは私が居なくても頑張れるし、私が居なくたって平気だよ。それに朝光くんの夢に私は邪魔なの』
『そんなことない。Aちゃんがおらんな俺なんも出来やん。ご飯も美味しくないし、朝が来て欲しくない。
お願いやから一緒におってや……』
『ごめんね。
ご飯はちゃんと食べて、寝れる時に寝て。
ファンのこと、大切にするんだよ。
幸せになってね。
……愛してるよ』
そんなことを言い残して僕の前から去る君は本当にどこまでもずるい人だ。
君の全ての言動が僕を揺さぶる。
こんなにも辛くなるのなら、恋なんてしなければ良かった。
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作者名:こな | 作成日時:2024年2月15日 20時