みんなのアイドル⑵ (ページ9)

今日:4 hit、昨日:29 hit、合計:67,098 hit

・ページ9

＿＿＿＿＿

ms｢ジョンウヤ、爪噛まない｣

jw｢……うん。ごめんなさい｣

ms｢怖かったね｣

jw｢うん。怖かった。ヌナが居なくなるんじゃないかって｣

ms｢俺も怖かった。今は待とうAのことを｣

jw｢はい…｣

ヌナがいない状態でのリハーサルは全く集中できなくて、マネヒョンには今日は休んでもいいどうにか掛け合ってみるよと言われたけど、ここで番組に出なかったらヌナは絶対に悲しむ。出たい。

その気持ちは全員一緒だったらしく、予定を変更することなく音楽番組には出演することにした。

リハーサル前後には顔見知りのスタッフさんに沢山話しかけられた。

1番良くしてもらっているプロデューサーさんにも、

｢気を確かに持てよ。お前らがここで崩れたらそれは終わりを意味する｣

そう言われた。

もちろん分かってる。
俺たちメンバーがそんなことはいちばん分かってる。

誰よりもファンを大切にするヌナだから、自分のせいでファンの方と顔を合わせる機会が一度減ったなんて知ったらそれこそヌナは悲しむだろう。

いつもと同じように、舞台に立つ。

それが今唯一できること。

リハーサルが終わってご飯を食べて本番まであと一時間、各々がコンディションを整えてる時だった。

控え室のドアが空いて見慣れた顔なのにどこか知らない人のような、そんな表情のヌナが入ってきた。