0-12 変化 ページ12
「お前が出来損ない?何故そう言い切る。」
『…』
事実を男に言うべきか迷っていたら、男は怯えてると捉えたらしく剣を首元から離して腰へ戻した。
シルバーという名だけでそんなにも信用を得るものなのかと驚きながらも口を開く。
『叔母が…そう言ったから。
お前は我々のように魔力を操れない、と言われた。出来損ないだ、と。』
その度に母は守ってくれたが、実際はそうなんだろうと思っていた。
気が紛れると魔力が長続きしないからだ。
「では聞くがなぜお前は生きている?あの時のお前の再生は魔力によるものだろう。」
男は疑っているように言った
『…昔から、治癒能力は…。』
それは母も叔母も使えなかった力だった。
氷の魔力を使う母達とは違い、自分は水に触れると傷が癒える不思議な力があった。
「それは他人にも使えるのか?」
『……使える…、けど…』
「けど?」
男は促すようにAの言葉を繰り返した
『お互いの合意の上ででしか成り立たない…』
相手だけが望んでも駄目、自分だけが望んでも駄目…それも出来損ないと呼ばれた一つの原因だった。
「なるほどな。
だが、俺はお前を諦めるつもりは微塵も無い。
そこでだ、もしもお前が俺について来るなら、一ついい事を教えてやろう。」
どうせ行く宛ても降りる場所もないが、どうする?
と、ほぼ強引に絞られた選択肢を与えられた。
『……よろしく……お願いしま、す。』
「…賢い選択だ。
ようこそ、ブラックパール号へ…!!
古き友の子供と共に働けるとは光栄だ
そして、いい事というのは……
お前の故郷では魔力の定着は代々20歳前後からと言われている、
見たところお前はまだ10代だろうからお前は出来損ないではないという事だ。
お前の叔母が言ったことはやっかみか何かからの出任せだ。」
あまり感情のない歓迎の言葉とともに衝撃的な話を聞いた。
『え……?』
初めて知る事実に耳を疑った。
ずっと1人で抱えてきた荷物が、
あっけらかんと下ろされた…
しかも、絶対分かり合えないと思っていた男の言葉によって。
『…』
…気づけば目が潤んでいた。
「……あぁ、それから、これから海賊の仲間入りをするんだからそれは隠すな。」
扉に近づいた男が思い出したように振り返って自分の胸をトントンと指した。
涙腺が引き締まった←
代わりに冷や汗が流れた。
男が何を指しているのか理解したからだ。
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(お茶・・)ψ(プロフ) - 奈良さん» ありがとうございます!!頑張りますーーー(´；ω；｀) (2018年3月31日 23時) (
レス) id: c7e95f8004 (このIDを非表示/違反報告)
(お茶・・)ψ(プロフ) - 鈴巴さん» ほんとだ!!ありがとうございます!!直してきます!! (2018年3月31日 23時) (レス) id: c7e95f8004 (このIDを非表示/違反報告)
奈良 - とっても面白かったです！これからも頑張ったてくださいね！ (2018年3月31日 16時) (レス) id: ba6498b83e (このIDを非表示/違反報告)
鈴巴 - あの、第30話の海の藻屑の所が海のもずくになってましたよ！ (2018年3月28日 0時) (レス) id: ad3d79f394 (このIDを非表示/違反報告)
(お茶・・)ψ(プロフ) - 夜璃さん» イメ画褒めてもらえるなんて…ありがとうです(;Д;)(;Д;)かっこいいですよね！！！！！←頑張りたいと思います！！！ (2018年1月5日 17時) (レス) id: c7e95f8004 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：(お茶・・)ψ | 作成日時：2017年7月12日 19時
