我々の主役は彼女だ！！３

続き ページ30

晩御飯も食べ終わり、お風呂も入った
今はひとらんによってドライヤーで髪を乾かしてもらっている

「たぬらんらんはどうにかなりそうー？」
ひ「とりあえずこの間よりは減ってた・・・」
「良かったじゃん、じゃあその調子でご飯も考えなきゃ」
ひ「・・・美味しいので、よろしく」

弱々しい声に思わず笑いながら、返事をする

髪が大体乾いて、ドライヤーがクールに変わる
少しヒヤリとする風に首をすくめた

「ひゃ、」
ひ「・・・はい、終わり」
「あ、ありがとうー」

カチリとスイッチが切られて、ドライヤーを渡される
コードをまとめているとまた髪に彼の髪が触れた

ひ「Aの髪って傷んでないよね」
「それはね、傷んだところ最近切ったからだよ」
ひ「そうなの？でも前の髪型でも傷んでるように見えなかったけど」
「そんなことないよ、枝毛いっぱいあったんだから」

なんてやりとりしながら私の髪を触るのをやめないひとらん
特に気にすることも無くされるがままでいたら、
片側の髪が耳にかけられた

そのままぎゅっと後ろから手が伸びてきて、抱きしめられる
突然、ちゅ、と耳元で鳴ったリップ音と、濡れた感覚

「っ！？」
ひ「よし、寝よっか」
「ちょ、ひとらん！？い、いまっ」

先に寝室へと向かうひとらんを追いかけた
すると急にくるっと私の方に振り返ってニコッと笑った

ひ「抱き寄せて耳元に唇で触れる意味、知ってる？」
「え、な、何それ・・・」
ひ「夢でもあなたに会えますように、なんだって」

Aの夢に俺出てきたかどうか明日教えてね、
なんて言って先に寝室に行ってしまったひとらん

「〜っ！出ない訳ないじゃんっ！？」

それよりも、私も、あなたの夢で会いたいよ。

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