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暫くして腕の中の捺香がそっと僕の胸を押すから、ゆっくり腕を解くと無理に作った笑顔の捺香と目が合う。
「色々考えてたら・・・何て言って良いかわからんくて。・・・驚かせてごめん」
「・・・・俺が悪い。ほんまにごめん。・・・謝らんでいいから、思ってる事飲み込まんと俺に言うてほしい。・・・俺、大丈夫やから・・・もっと言いたい事言うて？・・・捺香が何思ってるとか、どう感じてるとか・・・ちゃんとわかりたい」
捺香が少しだけ目を見開いて驚いた顔をしたけど、躊躇うように目を伏せた。
ただでさえ信頼が無いのに、連絡も無く帰ってこなかったら余計疑うし、また傷つけてしまう。
いつもは携帯を定期的に確認するのに、廉くんとの話が想定外だったからつい忘れてしまった僕の落ち度で、また捺香を不安にさせた。
「・・・今日、何の日か知ってる？」
捺香から出た言葉に頭の中で日付を浮かべてみるけど、特に思い当たらなくて「・・・ごめん。何かあったっけ？・・・付き合って何ヶ月とか？・・・俺、何か忘れてる？」
答えがわからない僕の顔をジッと見つめる捺香が「今日に限って斗亜から連絡が無くて・・・でも、斗亜がそんな事するはずないって思って。・・・そう思えてるって事は、私・・斗亜の事ちゃんと信じれてるんやって・・・でも、やっぱり怖くて、何度もメールするのに返事無くて・・・」
途切れ途切れに言いながらまた目に涙が浮かんでくる捺香を、僕も泣きそうな困った顔で見つめる。
「帰ってきてくれて・・・ホッとして。・・・でも顔見たら・・・口開いたら・・・また泣き叫んでしまうって・・・。そう思ったら声・・出なくて・・・」
そこまで言うと、捺香の目からまた涙が零れてく。
少し前ならきっと泣き叫んでてもおかしくないのに、一生懸命僕の事考えて信じようって思ってくれてて、でも不安で悲しませた。
それでも、不安任せに怒らないように感情を飲み込もうとしてくれた事がわかって、捺香も頑張って今の自分と向き合ってる。
僕とちゃんと向き合うために。
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あお(プロフ) - まなみさん» めちゃくちゃ嬉しいです！気持ちがコロコロ揺れ動く斗亜くんですが、最後まで楽しんでもらえたら嬉しいです！ありがとうございます。 (9月19日 21時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - このお話が大好きで前作からまとめ読みを数回繰り返しています、、、！更新楽しみにしています！ (9月16日 19時) (レス) id: 5166b5aa5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年7月27日 13時
