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「俺らの一言で人生変えてしまうような事させたんや。・・・・しかもなっちゃんに怖くて聞けんかったって。・・・・慕ってくれてたのに最低やな、俺」
ほんまにごめん。
真剣な顔で真剣に謝られて、僕はどうして良いかわからなかった。
ただ、何故か、ほんの少しだけ、胸の奥の奥がじんわりするような感覚になって、込み上げてくるものがあった。
「・・・斗亜と付き合ってるって言ったなっちゃんの顔、今でも覚えてんで？・・・恥ずかしそうに言うくせに、めちゃくちゃ嬉しそうな顔してんの。・・・斗亜の事、好きでたまらんのやろなって。・・・・・これは負けたって思った」
そう言って僕の顔を見る廉くんは申し訳なさそうな顔をしていて、僕はただ泣きそうになる。
泣きたくなんてないのに、自分でも口が少しへの字になってるのがわかる。
「素直で思った事が顔に出る斗亜がやで？・・・なっちゃんに怖くて聞けへんかったって。・・・そんで受かるかわからんのに受験するって。・・・・お前、めっちゃ傷ついたやろ？」
涙は意地でも堪えた。
廉くんに言われて、あの日の僕がこんなに傷ついてたなんて、自分自身でさえも気が付かなかった。
だけど。
廉くん達の言葉は嘘だったけど、あの日、僕は何もないって気付いたのも事実で、何でも良いから自分に自信が持てる何かが欲しいって思ったのも事実。
「ん・・・でも、それは俺が弱かったから。・・・弱いし自信も無かったから、なっちゃんに聞けへんかった。・・・おかげで今は、ちょっとだけ強くなったから。多分。・・・やし、もうそんな謝らんとって？・・・なんかムズムズする」
そう言って頭を掻く僕を見て廉くんはフッて笑った。
「斗亜・・・。お前は最初から強いで？俺らの方が年上やしって言い訳せな、俺ら負けてるって思ってたもん。・・・あの頃はわからんかったけど、今ならわかる。・・・好きな人を幸せそうに笑わせれる斗亜は良い男やで」
そう言われて、自然と捺香の笑顔が浮かぶ僕は、まだ、捺香の傍に居て良いのかなって。
良い男かは自分じゃわからないけど、ずっとずっと心の奥底に広がっていた黒いモヤモヤが薄くなるような感じがした。
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あお(プロフ) - まなみさん» めちゃくちゃ嬉しいです！気持ちがコロコロ揺れ動く斗亜くんですが、最後まで楽しんでもらえたら嬉しいです！ありがとうございます。 (9月19日 21時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - このお話が大好きで前作からまとめ読みを数回繰り返しています、、、！更新楽しみにしています！ (9月16日 19時) (レス) id: 5166b5aa5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年7月27日 13時
