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「吉川さんが俺と仲良くしたいってのは・・・伝わるんやけど、俺はそうじゃないから。・・・前も言うたけど、相手がどう思うかは相手が決める事やと思うねん。・・・やし、同じ学部の人ってだけの関わりしか俺は持ちたくないから、それが嫌やったら・・・もう話しかけんといてほしい」
隣に座る吉川さんの目を見て、はっきり伝えると「あ、名前、覚えてくれたんだ？」って、やっぱり見当違いな返事が返ってくる。
吉川さんは人の話をちゃんと聞いてるのかよくわからない人だ。
・・・それか、わざと話を逸らしているのか。
「・・・俺、覚えてへんかったけど、彼女が教えてくれた。・・・彼女に自己紹介したやろ？」
吉川さんの質問に丁寧に答えると、あーそうだった！名前言った！って思い出した顔をした。
「彼女さんの話になると話してくれるんだね？・・・本当に彼女さんしか興味なさそうだけどさ、嶋��くんの交友関係に彼女さんは関係なくない？・・・自分以外の他人を知るって、心理学勉強してたら興味あるでしょ？」
今までのサバサバした明るい雰囲気から、急に真面目なトーンで話してきた吉川さんの言葉に、僕の何かを見透かされた気分になってドキッとした。
「あ！今絶対私に興味持ったでしょ？」って楽しそうに笑う吉川さんに、少しの脱力感と興味が湧いた。
だけど、僕の胸の一番奥の所がチクって痛んで、卒業式で最後に見た、僕が傷つけた麻美の顔が浮かぶ。
「吉川さんがどんな人かはまだわからんし、仲良くなったら興味も出てくるかもしれへん。・・・確かに彼女は関係ないかもしれんけど・・・俺が何思ってるとか、何考えてるとかってのも、それこそ吉川さんに関係ないやん？強いて言えば、俺が誰かと仲良くしたいタイミングで出会ってなかったって事やわ」
淡々とそう告げると、吉川さんの目が丸くなる。
なにもここまでムキになって言わなくても良かったって思うし、少なからず吉川さんの事も傷つけてるってわかっているけど、それ以上に関わりたくない気持ちの方が大きかった。
吉川さんが一生懸命僕に話しかけてくる度に、心が披露していてしんどい。
別に吉川さんって人間が嫌なんじゃない。
本心を言えば、友達になる事に何の抵抗もないし、人間的に興味もある。
だけど・・・
「・・・ほんまにごめん。やけど、もう俺に構うん止めて？・・・反応すんのもしんどいねん」
そう言って、彼女を見ずに席を立った。
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あお(プロフ) - まなみさん» めちゃくちゃ嬉しいです！気持ちがコロコロ揺れ動く斗亜くんですが、最後まで楽しんでもらえたら嬉しいです！ありがとうございます。 (9月19日 21時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - このお話が大好きで前作からまとめ読みを数回繰り返しています、、、！更新楽しみにしています！ (9月16日 19時) (レス) id: 5166b5aa5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年7月27日 13時
