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「・・・風雅くんんはほんま、優しいな。・・・仕事帰りやし疲れた顔してへん？」
席に座りながらそう返すと「俺、嘘は言わんで？捺香さんは可愛いで？」ってニコニコしながら言ってくれて、私の心も嬉しさで弾む。
風雅くんお勧めのアイスコーヒーをオーダーして、ぼんやり店内を眺める。
ずっと自分の中だけに溜め込んでしまってた、自分への苛立ちや不満を斗亜以外の誰かに吐き出せたことで、少し心が軽くなって、そしたら斗亜に凄く会いたくなった。
だけど、数ヶ月思い詰めて塞ぎ込んでたから、フラっとここに来るのも躊躇いながらで、実際は2回ほど引き返してた。
あれだけ斗亜を困らせて苦しめてたのに、少し気が楽になったからってヘラヘラとこんな風にバイト先に会いに来る私に斗亜はどんな風に思うかを考えると、本当は少し怖かった。
何しに来たん？って、呆れるかも・・とか、束縛してるみたいに思われるかもとか、ネガティブな思考はやっぱりチラつくけど、斗亜との関係を少しでもクリアなものにしたかった。
「・・・失礼します」
横で聞こえた声は斗亜の声で、いつの間にか俯いていた自分に気付いて思わず顔を上げた。
目が合った斗亜の顔は嬉しそうに笑ってて、私もつられて笑顔になる。
「・・・来ちゃった」
「見たらわかる。何か食べて帰ろ？・・・もう少しで上がるし待っててな？」
私の言葉に突っ込みながらアイスコーヒーをテーブルに置く斗亜がいつも通りで、ホッとした。
そんな私をジッと見つめたままの斗亜に「・・・どうしたん？」って聞くと、斗亜は少し目を細めて緩い優しい笑顔で「・・・なんかめっちゃ可愛い。・・・今、抱きしめたいん我慢してんねん」なんて言うから目が点になる。
私の反応に嬉しそうに笑いながら、ごゆっくりどうぞって言ってカウンターへ戻る斗亜の後ろ姿を目で追いかける私の胸はドキドキしてて、こんな気持ち久しぶりに感じて、恥ずかしいような嬉しいような気持ちになった。
ずっと100の気持ちじゃなくたっていい。30の時も60の時もあるけど、こんな風にずっと斗亜の事好きでいれるなら、何度だって私達はやり直せるんじゃないかって、この日の私はそう思えた。
この数ヶ月の自分の情緒不安定が急に無くなる事は無いし、こんな風になる前の自分の思考もまだ遥か彼方な気もするけど、泣いて悩んでも、斗亜が私と向き合い続けてくれる限り、真っ直ぐじゃなくても前に進める気がした。
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あお(プロフ) - まなみさん» めちゃくちゃ嬉しいです！気持ちがコロコロ揺れ動く斗亜くんですが、最後まで楽しんでもらえたら嬉しいです！ありがとうございます。 (9月19日 21時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - このお話が大好きで前作からまとめ読みを数回繰り返しています、、、！更新楽しみにしています！ (9月16日 19時) (レス) id: 5166b5aa5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年7月27日 13時
