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「って事は、二人が・・・まぁ、俺に嘘ついてるねんな？・・・そんで、俺が悪いって話でしょっぴーが平謝りしてくるわけよ」
「・・・翔太がヒナちゃんを庇ってるって事？」
「・・・まぁ、そういう事やんな」
食べ終えてお茶をすすりながら康二が続ける。
「しょっぴーが平謝りやし、多分ヒナの事庇ってくれてるんやろなぁってなると、怒るに怒れへんし、聞くに聞けへんやん？・・・・ヒナもそんな平気で嘘付く子ちゃうけど、二人して俺に嘘付くわけやから・・・知らんふりするしかないやん？」
そう言うと康二は、ふーって長い溜息をつく。
「康二・・・お前、大人だな」
素直にそう思って褒めたけど「・・・大人やっちゅうねん。いくつや思ってんねん」って返された。
「ヒナを庇ってくれてるって事は、多分、ヒナが勝手にクラブに行ったんやろなぁ。・・俺が知ったら怒られる思って庇ってくれてんのやろなぁって」
帰ってからもヒナ、あからさまに落ち込んでたし。って呟く康二は、本当にヒナちゃんが大事なんだろうなって思う。
「なるほどね。・・・それを根掘り葉掘り聞くのもなぁ・・ってやつか」
「酒も飲んどったし。・・・でも実際、そんな状態でしょっぴーおらんでヒナ一人やったら、なにあるかわからんかったし、俺、発狂してたかもしらんわ」
発狂してる康二が容易に想像できて笑えなかったけど「きっと、罪悪感でそのうちヒナちゃん、正直に言いそうだね」って言うと「・・・どうやろな？しょっぴー巻き込んでるから言わんかもやけど。・・・落ち込んどったから、反省してたらそんでええわ」
帰りに電話が鳴って隣で康二がヒナちゃんと話してた。
「・・・泣かんでええから。・・・・うん。わかってる」
康二の声が優しくて、康二の返答から、おそらくヒナちゃんが謝ってるんだろう。
数秒会話を交わして電話を切った康二が「ちょっと泣きべそかいとるし、先行くわ」ってタクシー拾って帰っていった。
俺は心の中で、ごちそうさまって言ってタクシーを拾った。
next red・・・
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作者名：あお | 作成日時：2023年6月30日 17時
