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大学でも若くて可愛い子が斗亜の周りに居るって思うだけで、本当は凄い嫌だ。
そんなのどうしようもないし、流石に心狭すぎって自分で思う。
だけど、もしまた麻美さんみたいな人が現れたらって、考えてない事はない。
斗亜の浮気は、思ったより衝撃だったのと、ショックだった。
もうそんな事しないって信じてるけど、やっぱり心が結構傷ついてる事に、数ヶ月経ってからじわじわと気付いた。
信じ続けるって、難しいな。
斗亜の事が大好きなのに、もしかしたら私はこのゆっくりと侵食される不愉快な感情にいつしか負けてしまうんじゃないかって。
最近少し思う。
浮気する奴は同じ事繰り返す。
ネットで調べたら必ず書かれてる。
そして、された側も許し続ける事は難しいって。
不安が消えないって。
その通りだと思った。
だけど、そう思う度に、強くなるって言ってくれた斗亜を思い出しては踏み止まる。
浮気を繰り返すのは、変われないから。
自分を変えれる強さがないから。
だから私も強くなる。
許し続ける強さと、信じ続ける強さ。
２限終わりくらいに斗亜の大学に着いたけど、広すぎて斗亜のいる教室がわからない。
案内板を見ながら現在地を確認してると女の子が声を掛けてくれた。
「どちらに行かれたいんですか？」
「あ・・社会学部の方に・・」
行き先を答えると、彼女も社会学部だからと案内してくれた。
実は今講義中の授業に寝坊してしまったと言っていて、私もよくやったなと懐かしくなる。
講義終わりのチャイムが鳴って、同時くらいに携帯が鳴った。
彼女に断りを入れて電話に出る。
「あ、斗亜？・・・今向かってる。・・・うん。わかった」
電話を切ると、彼女が少し驚いた顔で「・・・嶋��くんの・・彼女さんですか？」と聞いてきたから、私も驚いた。
「あ・・・そう・・です。・・彼のお知り合いですか？」
つい無意識に敬語になってしまったのは、今まで私が感じた事のない感情から出てしまったんだと思う。
「同じ学部なんです。吉川って言います」
そう笑顔で言われ、つられて笑顔を作るくらいの冷静さはあったようで「谷口です」って笑顔で返す。
「凄い偶然ですね？まさか嶋��くんの彼女に会えるって思ってなかったです」
彼女の言葉を聞きながら、斗亜は一体この子とどんな話をしていたのか気になった。
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作者名：あお | 作成日時：2023年6月27日 11時
