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興味も無いし仲良くする気も本当に無くて、本当の事を言ったけど、そんな顔されると可哀想になってしまって、僕が悪いのかなぁって思ってしまう。
前までの僕はきっとこんな感じで、傷つけたくないって可愛想になってしまって、優しくしてしまってた。
それで、余計に傷つけた。
「・・・傷つけたんやったらごめん。・・・でも俺もしつこいの嫌いやし、傷つきたくないんやったら、相手にここまで言わさんようにしたらええんちゃう？」
勝手にぐいぐい来てて傷つく言われても知らんやん？って言うと「・・・ごめん」って返ってきた。
気まずい空気が流れるけど、僕は無言で鞄を持って教室を出ようとしたら、腕を掴まれ「講義で隣の席に座るのは？」と言われ、なんかこっちの言ってる事全然理解してなさそうで脱力してしまう。
「・・・どこで講義受けようと勝手やし、好きにしたらええけど」
「え？本当？ありがとう」
嬉しそうにそう返す彼女に、やっぱりなんか僕の言いたい事が伝わってない感じがして困る。
「・・・一個聞いて良い？」
僕が質問してきたのが意外だったのか、一瞬目を丸くして「え？良いよ！なになに？」って嬉しそうに返される。
「なんでそんなに俺の連絡先知りたいん？・・・さっき俺に興味あるって言うたてけど、何に興味あるん？」
普通に気になった事を聞いてみた。
「・・・顔がタイプで格好良いなって。・・・気になって仲良くなりたいなぁって思って見てたら、女の子と全然仲良くしないから、どんな人なのか知りたくなったの」
ちょっと恥ずかしそうだけど素直に話してくれる感じに、そんな悪い子じゃないんだろうなって思って、更に僕の心が痛くなる。
「そっか。・・・俺、彼女いるから女の子と仲良くするつもりないねん。・・・てか、ほんまに彼女以外の子に興味ないねん。・・・・どんな人って、多分どこにでもいる普通の人やで？」
彼女の疑問に淡々と全て答えると、流石にもう返す言葉も無いのか再び沈黙になったので、僕は彼女を残して今度こそ教室を出た。
じゃあね。とも、またね。とも言わなかった。
別れ際によく使うセリフって、次もある事前提のセリフが多いけど、僕と彼女に次が無いから。
・・・名前。・・・結局思い出せなかった。
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作者名：あお | 作成日時：2023年6月27日 11時
