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「・・・それはサークルに興味ないの？・・・私に興味ないの？」
そう言って身体を少し近づけてきて顔を覗き込んできたから、書き進めてた手を止めてチラッと彼女に視線を合わす。
普通に可愛いから、多分自信あるんだろうなって思う。
数秒見つめ合ってたけど「・・・どっちも」って言って再びホワイトボードに目を向けた。
「・・・私は嶋��くんに興味あるんだけど？」って言われたけど「別に俺、何も面白ないで？・・ごめんやけど他の人にして？」って断ったけど「じゃあ連絡先教えてよ？」なんて言い出して会話にならない。
僕は一つ溜息をついて「しつこい女嫌いやねん。そんで勉強の邪魔せんとってくれへん？」って言うと「あ、ごめん。・・・じゃあ授業終わったら教えてね」って勝手に約束して彼女もノートを取り始めた。
結構頑張ってキツく言ったのに、全然問題無さげに返されて困った。
仲良くしたい空気なんて1ミリも出してないのに何で声掛けてくるんだろう。
入学してから何人か学部の女の子に連絡先を聞かれたけど全部断った。
学部のグループメールにも入ってない。
学部での情報を共有するらしいけど、必要な連絡なんて無いって風雅が言ってて、グループメールに入ってた風雅も数日で抜けていた。
だけど、そのたった数日でも女の子から個別に連絡が来て面倒だったし、教えてもないのに連絡先知られて困ったって言ってたから、入ってなくて本当に良かった。
そんな事を思い出しながら、隣のこの子をどうしようって悩んでると授業が終わってしまい、隣の彼女に「さっきは授業中だったのにごめんね」と素直に謝られて「・・・こっちこそ、キツい言い方してごめんな。・・・でも連絡先教える気無いし」って言ってテキストやノートを鞄に仕舞う。
「・・・どうしたら教えてくれる？」
これだけ言っても全然諦めてくれなくて「めっちゃごめんやけど、君の名前も覚えてないし、ほんまに興味無いし、仲良くする気も無いんやけど？」
丁寧に正直に話すと、ニコニコしてた彼女も流石に少し悲しそうな顔を見せて、やっぱり心のどこかがキュッて痛くなる。
「流石にそれだけ言われたら傷つくなぁ・・・」
そう言ってジッと僕を見てくる。
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作者名：あお | 作成日時：2023年6月27日 11時
