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それくらい彼女を想っているのに、なにをどうしたらこんな結末になるのか不思議でしょうがなかった。
「・・・・俺、何やってんのやろ」
独り言のような斗亜の言葉に、言い過ぎたと思って言葉に詰まる。
「・・・こないだ、なっちゃんの事めちゃくちゃにしてん。・・・怖くなって、もう連絡取ってへん」
「斗亜さ・・・俺の事、信じてる？」
唐突に聞くと、俺の顔をゆっくりぼんやり見つめ「え？・・・うん。信じてる」って返ってくる。
「明日で良いから、なっちゃんに謝っといで？・・・変な言い訳せんでいいから。・・・傷つけてごめんって」
斗亜の目をしっかり見てそう言うと、斗亜は気まずそうに視線を逸らす。
「・・・でも、そんなん今更謝っても・・・」
「今更やから謝れ。・・・どうせ今までちゃんと謝ってもないんやろうし。・・・何も言わんと終わるんやったら、最後くらいちゃんと終わってき？・・・なっちゃんは俺にとってもお姉ちゃんや。・・・傷つけたままで終わらんといて」
そう言うと斗亜が俺の顔を見た。
「俺からしたら二人とも大事な人やから、そんな終わり方したら俺が許さへん。・・・しっかり怒られて嫌われといで？・・・そんで傷ついたら慰めたるから」
捨てられた子犬みたいな顔で無言で頷いて、太腿の間に両手を挟んだまま顔だけストローに口を付ける斗亜に「・・・行儀悪いなぁ・・・躾間違えた子犬やん」って溜息をついた。
「ちゃんと振られてくるわ」って言って斗亜と別れたけど、この後、なっちゃんから「話したいことあるねんけど」って連絡が来て、なんとなく明日も同じような事言わないとダメなんだなって思って、どうせなら二人一緒に話してくれたら俺の手間が１回で済むのにって面倒な気持ちになりながら、なっちゃんに待ち合わせの返事を返した。
１人になって色々調べてみると、共依存って言葉が出てきた。
僕が勝手に思う２人の関係は、これに近いものがあった。
このままいけば、きっとこれがもっと色濃くなってしまって、２人とも壊れてしまう気がした。
どうか、２人がお互いを取り戻せますようにと願うしかなかった。
next・・・
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作者名：あお | 作成日時：2023年6月27日 11時
