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だけど女の子は気付かず「えー？どんな人ですか？やっぱ大人な男性ですかー？」って聞いてきたので「めっちゃお似合いの人やと思うけど。・・・プライベートな事やし、俺からは言う事ないかな？」って言うと「あ・・・そうですよね。・・・すいません」ってちょっとシュンってなっちゃって「いやいや、俺はええねんけどね？・・機会があったら直接なっちゃんに聞いてみたら？」って促した。
中村くんは一連の会話を黙って聞いていて「・・やっぱ素敵な人には彼氏いますよね・・」って呟くから「んー・・・恋愛ってタイミングやしね」って話してると、インカムから指示が来て、仕事に戻った。
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GWの大型連休は毎日結婚式が入っていて、ジューンブライドって言われる６月よりも忙しい。
ヘルプで入った今日もなっちゃんが担当する挙式披露宴が３組続けて入ってて、夕方までで良いって言ってくれてたけど、明日の準備もあるのに放っておけるわけもなくて、結局最後まで残ってた。
斗亜とヘトヘトになりながら帰りに総務部でバイト代を貰いに行くと「え？斗亜くんと拓哉くん？」ってぶりっ子な声が聞こえて、あまり振り返りたくないけど振り向くと、例の社員さんがいた。
「えー何で？バイト戻って来たのー？」って甘ったるい感じの声で話しかけてきて斗亜の腕をキュッて掴んでる。
ヘルプで今日だけ来た事を斗亜が話すと「今日めちゃくちゃ忙しかったでしょ？・・・あ、良かったら一緒にご飯でも行く？」なんて、良かったらでも何でもないけどご飯に誘われた。
「あ、谷口さんに今日のお礼で誘われてますんで大丈夫です」って言いながら彼女の手をやんわり離し、あっさり断ると「あー・・なっちゃんにお願いされてヘルプ来たんだ？・・・でも、なっちゃん営業部の子と付き合ってるから、断ってあげた方がいいかも？」って言いだして、噂の発端はこの人かと、なんか妙に納得した。
見るからに女子って感じの、根も葉もない噂が好きそうなタイプ。
彼女の言葉に斗亜が「あー、それ、違いますよ？捺香の彼氏、俺なんで」って訂正すると「え？・・・斗亜くん・・なっちゃんと付き合ってるの？」って、めちゃくちゃ驚いてて、横で見てた俺はちょっと面白かった。
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作者名：あお | 作成日時：2023年6月27日 11時
