君だけの華～another (ページ14)

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俺らが会場に入った途端、他のスタッフが、誰？って感じで見てくる。
俺らがいた時のスタッフは居なさそうで、俺らはなっちゃんを探す。

バイトらしき５人が、円卓のセットをしていて、奥の高砂で装飾セットしてるなっちゃんを見つけると「谷口さん」って、なっちゃんの苗字で斗亜が呼ぶ。

ここはなっちゃんの職場で俺らはバイトだから苗字呼びでもちろん正解なんだけど、俺らは元からなっちゃんを苗字でなんて呼んだことないから、斗亜の横で笑ってると「・・・うっさいな。笑うとこちゃうし」って、斗亜がちょっと気恥ずかしそうな顔で睨みつけると、俺の腕にグーパンが飛んできた。

「斗亜、拓哉。ちょっとこっち来て？」って高砂からなっちゃんが呼ぶから、ホール内を進んでいくけど、他のスタッフの視線が俺らに向いていて、おそらく今日の責任者のなっちゃんに呼び捨てされるこいつらは何だろうって感じ。

「ほんまありがとう。・・・早速やけど、斗亜挙式のアテンド一緒にお願いして良い？拓哉は宴準備お願いできる？」

そう言って今日の資料を渡される。
軽く目を通していると「ちょっとみんな集合してー」ってなっちゃんの声掛けに円卓セットしてたバイトが集まる。

「今日、急遽ヘルプでOBが来てくれたんで、私いない時は彼らに指示してもらって？・・・こっちが嶋﨑くんで、こっちが西村くん。オッケー？」

バイトに対する接し方も俺らの時と変わらない気さくな感じのなっちゃんを懐かしく感じながら軽く自己紹介すると、なっちゃんと斗亜は教会に向かったので俺はバイトくん達と宴会場の準備に取り掛かる。

５人ともバイト歴半年未満で、指示されることは出来ますって感じだったので、１日ヘルプが偉そうに指示するのは申し訳ないなと思いつつ、人も時間も足りないので、５人に指示を出しながら急ピッチで準備を進めた。

指示が的確だったからか、５人とも直ぐに打ち解けてくれて、時間の許容範囲内で準備を終えれた。

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