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思ったままを言葉にしたら、なんか結局は綺麗事の様な言葉しか出てこなかったけど、これが本当の斗亜に向けた本当の私の気持ちなんだろう。
もしもあのまま中途半端な友達関係を続けていたら、こんな風に心の傷にならなかったのかもしれないけど、あの時スッパリ縁を切った事で、傷ついた分自分の事も相手の事も見つめ直せる時間が持てたのかもしれない。
ずっと心につかえてた何かが薄れていくような気になった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
こたちゃんとの待ち合わせ時間が近づいて店を出ると「自分で音信不通にしといて言うんもなんやけど、今日・・・・会えて良かったわ」って斗亜が言ってきた。
ほんの数十分の再会だったけど、あの時には言えなかった事や見えなかった事がお互い素直に言えた気がして、今度こそ過去の自分を受け入れて進める様な気がした。
「私も今日会えて良かった。・・・・・またねって・・言おうと思ったけど、もう無いんやろ？」
お互いきっと胸につかえてたものは薄れたけど、また昔みたいな関係を作れるかって言われたら、もう無理だと思った。
今日話してて思ったのは、私も斗亜ももう恋愛感情は無くても一度友達を超えてしまったから、そこに戻る事はできない。
「ん・・・・・・もう会う事無いと思う。・・・・元気でいてな？」
そう言って私の隣から一歩二歩離れて、じゃあって行こうとした斗亜の腕を思わず掴んだ。
「私・・・斗亜の何にもなれへんかったけど、ほんまに好きになったん・・後悔なんかしてへんから」
斗亜も元気でいてな？
私に腕を掴まれて立ち止まった斗亜の背中にそう言うと、ゆっくり振り向いて「めっちゃ俺の事支えてくれてたで？・・・あの時麻美おらんかったら、俺もっと壊れてたから」
好きになってくれて、ほんまありがとう。
ゆっくり私の腕を解いて、卒業式の時みたいに振り向かずに歩いていく斗亜の後ろ姿を、今度はふわっとした優しい気持ちで見つめる事ができた。
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続く (更新停止中)
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作者名：あお | 作成日時：2024年2月5日 16時
