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「来週麻美ちゃん空いてる日ある？」
不意に来週の予定を聞くと「来週・・・火曜と水曜は・・何もない」って返ってきたから、2人でどっか遊びに行こうって誘うと麻美ちゃんは嬉しそうにしてくれた。
今はまだただの友達でも良いから、少しでも俺の事頭の片隅に置いて欲しい。
もっと俺の事知って欲しいし、麻美ちゃんの事もっと知りたい。
ただ黙って周りに与えられるシチュエーションだけに身を任せても距離なんか縮まらないから、少しづつ彼女との距離を自分の力で縮めようって、そう思った。
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残りの夏休みの週一くらいのペースで麻美ちゃんと出掛けるようになった。
免許取りたての俺は運転慣れするのに1人ドライブをよくすると話すと、じゃあ一緒にいろんなとこドライブしよって麻美ちゃんが提案してくれた。
まだそんなになれない運転で麻美ちゃんを乗せて何かあったらどうしようって思ったけど、車の少なそうな郊外ならまだ安心かなと思いそう伝えると「私こたちゃんの事信じてるしなあ？」なんてプレッシャーを掛けてきた。
それでも2人でいろんな所に出掛けられるのは嬉しいし、デートのようなドライブを2.3回ほどすると2人の距離もグッと近くなった気がした。
夏休みの前まで感じてた少し余所行きな麻美ちゃんはもういなくて、西村くんの前で振る舞うような麻美ちゃんがそこにいて、特に何かあったわけじゃないけど、お互い変に無理して会話する事もないし気まずくもない空気ができてた。
勿論最初から気が合う2人だったわけじゃない。
現に今までの麻美ちゃんは昔からの友達とは違う距離感で接してきてたし、俺もどこまで踏み込んで良いのかわからない時期もあったから。
だけど2人で遊ぶようになって、お互いがどんな人なのかを少しづつ知るようになると、案外気負わなくても良いって思える人なんだなって、ほんの少し身構えてたものがあっさり溶けていった。
それは麻美ちゃんもきっと同じだったんじゃないかなって。
隣で楽しそうにしてる麻美ちゃんをチラッと横目で見ながらそう思った。
カフェのスイーツが好きな麻美ちゃんと車じゃないと行けなさそうな郊外のカフェを探してそこをゴールにドライブするのがお決まりになってて、だいたい1時間くらいのドライブコースでいろんな話をした。
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作者名：あお | 作成日時：2024年2月5日 16時
