明日の君に、僕ができる小さなこと (ページ2)

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俺の頭の花びらが２,３枚地面に落ちるまでのその一瞬、目が合った彼女から目が逸らせずにいたけど、彼女が軽く会釈をしたからこっちもお礼のような会釈をして、さっきまでのお互い知らない人に戻っていった。

また会えるかな？

そんな期待が少しだけ頭を掠めた。

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大学生になって最初に受けた授業で、まだ知り合いも居ない俺は目立たないように後ろの方の端っこに座っていたら「隣、良い？」って男の声がしたから「あ、どうぞ」って返事しながら声のする左を見上げると、綺麗な顔した男の子が立ってた。
一瞬女の子かと思うほど可愛いと言うか綺麗な顔立ちをした彼が、どーもって言いながら隣に座ってきて、ジッと俺の顔を見てくるその視線に「・・・なんやろ？」って問いかけると、目をパッと輝かせて「なぁ？どっからきたん？」なんて人懐っこい感じで話しかけてきた。

お互い軽く自己紹介をすると「電車の沿線一緒やな？・・友達なってぇさ？」って、前からの知り合いかのように話してくる彼に流されるように仲良くなった。

人懐っこい彼は西村くんと言って、この大学の付属高校出身の彼と仲良くなると自然に西村くんの友達とも仲良くなった。

話し掛けてくれた初日の昼食を一緒に食べるのに学食へ行くと、女の子２人が西村くんに一緒にお昼食べようって声を掛けてきた。

「今日俺友達できてん。岡﨑くん」

そう言って俺を彼女達に紹介してくれて「あ・・・岡﨑です」って軽く会釈すると「あ・・桜の」って呟くような声が聞こえて2人の顔を見ると、入学式に会った彼女がそこに居た。

「あ・・・花びらの」

彼女を見ながら俺もそう呟くと「え？何？麻美知り合いなん？」って西村くんが俺と彼女を交互に見る。

麻美ちゃん・・って言うんだ。

彼女の名前を頭の中で呟いてると、西村くんの質問に「入学式の時ちょっと喋ってん。・・・ね？岡﨑くん？」そう答える彼女が名前を呼ぶから慌てて「あぁ、うん。そうそう・・・岡﨑です」なんてよくわからない返事をすると彼女が小さく笑って「小松麻美です。・・私とも仲良くしてね」って可愛い笑顔を見せてくれた。

全学部全学年で数千人もいるキャンパスで、また会えるかなって思ってた入学式での出会いも意外とあっさりと再会できて、なんとなく縁があるんだなって思ったら、こういうのってありきたりなようで必然だったりするのかな、なんて、柄にもない事考えた。

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