憂鬱な僕２ (ページ20)

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そんな話をしていたら紗綾から連絡が来て、芹香が困惑しながら見せてきた携帯画面の紗綾の言葉は「人生やり直したい」だった。

何事かと思って返事を返すと、斗亜と喧嘩して怒って出て行った内容の返事が返ってくる。
文章だから喧嘩の温度感も2人の感情もはっきりとはわからないけど、風雅の事を疑われて喧嘩になったようだった。

「琉巧・・・正解やん。ってか斗亜って怒って出ていくキャラなんや。・・・おもろいねんけど？」なんて笑う芹香に「喧嘩すんの苦手そうやのにな？・・・やっぱ風雅の事気にしてたんや」って呟くと「ほんま、男って察せへんよなぁ？」って、男全般が察する能力が無いように言われて男の俺もなんとなく居心地が悪くなった。

こんなやり取りの途中で俺に斗亜から連絡が来て、斗亜を事情聴取することにして合流するように促したのがついさっき。

で、イライラした顔して俺の隣に座った男に芹香は「斗亜はさ？何に怒ってんの？紗綾がやっぱり風雅の方が好きとか言うたんか？」って直球で斗亜に聞く。
斗亜はバツが悪そうな顔で「・・・ちゃうけど」って小さく返すと「ほなあんたは一体どういうつもりで紗綾と付き合ってんの？・・・今までの紗綾知ってるから、斗亜が風雅の事気にすんのわかるで？でも、紗綾は昔と変わらず風雅の事気にしながら斗亜と付き合ってんの？斗亜にはそう見えるん？」

芹香に捲し立てられて渋い顔しながら頭を掻く斗亜が「・・・ちゃうけど」って同じセリフを返す。
自分に分が悪い事をわかってるから芹香の言葉に何の言い訳もできずにいて、ちょっと可哀想になった。

「・・・紗綾も風雅も幼馴染以上の気持ちあったんはみんな知ってる。・・・やし、2人共、他に好きな人できても、そんな気持ちって綺麗サッパリ無くなる事ないとは思うで？でもさ、じゃあいつまで経っても何も変わらんし、実際あの2人は付き合う事なかったんやん？違う人好きになって選んで付き合ってんのに、その気持ちも嘘やって・・・・斗亜はそう思うん？・・・・斗亜は紗綾に好かれてへんって思うん？そんなに紗綾の事信じれへんの？」

ことごとく図星を指されて最高に居心地悪そうにする斗亜に「まぁ・・・急にそんな責められてもな？・・・・喧嘩すんのはええけどさ・・・ちゃんと思ってる事紗綾に伝えな相手に伝わらんで？」って諭すと、小さく溜息をついてズボンのポケットから携帯を取り出した。

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